年金繰下げの仕組み/メリット・デメリットとは
まずは簡単に年金制度からおさらいしましょう。日本国内に在住している20歳以上60歳未満の人は、公的年金の制度に加入して年金保険料を納める義務があります。
自営業者やフリーランスは国民年金に、会社員や公務員は国民年金と厚生年金に加入します。基本的な受給開始年齢は65歳ですが、65歳より前(最大60歳)まで繰上げて受け取ったり、65歳より後(最大75歳)まで繰下げて受け取ったりすることもできます。
繰上げをすると受給額は減少し、繰下げをすると受給額は増えます。このうち、繰下げについては、1ヵ月繰下げるごとに0.7%増加。1年間では0.7%×12ヵ月=8.4%増えます。
この計算で5年間繰下げすると42%増加、最大の10年繰下げると84%も増加します。例えば、65歳から受給できる年金額が月10万円の場合、5年間繰下げすることにより月14万2,000円の受給額に。10年繰下げると月18万4,000円になります。
年金は自動的に振り込まれるのではなく、自分で年金受給開始の手続きをする必要があります。そのため、65歳になって年金受給の権利がある人が繰下げをしたい場合、年金受給の申し込みを行わないことで、65歳より後に受給することができます。
繰下げは、国民年金(老齢基礎年金)、厚生年金(老齢厚生年金)それぞれ分けて適用できるので、片方を通常通り65歳から受け取り、もう一方を繰下げることもできます。
繰下げによる年金増額の割合は、この低金利自体においてかなり大きく魅力的ですが、受給のない期間(待機期間)の見通しが甘いと、計画倒れになることも。例えばこんなケースです。
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