(※写真はイメージです/PIXTA)

名刺交換は単なる挨拶ではなく、相手との関係づくりのスタート地点。しかし、多くの人がそのチャンスを活かしきれていません。プレゼンス・コンサルタントの丸山ゆ利絵氏が著書『一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方』(日本実業出版社)より一部を抜粋・再編集し、名刺交換のポイントを解説します。

信頼される名刺交換のポイント

名刺交換のマナーなんてもう知っている、と思う人は多いかもしれません。しかし私の体験では、初対面での信頼構築という目線で考えると、今ひとつだな、もったいないなと思う場面も少なくありません。

 

まず、名刺交換マナーのポイントをおさらいしましょう。名刺は正面・両手・胸の高さで渡すこと。人にものを渡すときの基本的所作ですね。また、差し出すのは「目下から」と心得ること。もともとあいさつは目下から目上に対して先にし、目上はそのあとにするものなので、謙虚さを尊ぶ日本人は自らを目下として先に名刺を差し出すのが順当です。逆に考えていると失礼な印象になるので気をつけてください。

 

いただいた名刺はすぐにしまわず、相手の情報を確認し合うのがルールです。しまうタイミングは相手と呼吸を合わせるよう見計らいます。そのまま打ち合わせに入るときには、ひと段落するまでテーブルに置いておくものとされます。

 

これらの名刺交換マナーは日本独特のもので、海外にはありません。日本では相手の名前の「精神性」を尊重するあまり、書状を渡す古来の所作が今のようなマナーにまで昇華されたのではないかという説があります。海外ではたいていの場合、名刺(ビジネスカード)はひとしきり自己紹介をしたあとで片手で軽く差し出すくらいです。

 

その海外から見れば、「なぜ日本ではお互い紙切ればかりを見つめて、相手を見ないのか?」と不思議がる声もよくあるそうです。日本国内では日本伝統の所作を大切にしたいですが、「相手を見ないのはおかしい」という指摘にもうなずけます。

 

実際、アイコンタクトもほとんどせず、視線が名刺にくぎづけなのが、冒頭で言った「今ひとつ、もったいない点」です。相手にていねいにものを渡す所作で相手に対する敬意を表せるのですから、それはそれとしてきちんと行ってください。ただ、それと同時にアイコンタクトでお互いを認め合い、お互いのドアを開くことも怠りなく。

 

POINT

名刺交換のマナーを押さえつつ、相手の目を見ることを忘れずに

 

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※本連載は、丸山ゆ利絵氏の著書『一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方』(日本実業出版社)より一部を抜粋し、再編集したものです。

一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方

一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方

丸山 ゆ利絵

日本実業出版社

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