今回は、「オープンデータ」の活用に向けたアイデアソンの事例を見ていきます。※本連載は、コミュニティデザイナーとして活躍する須藤順氏と、エイチタス株式会社の代表取締役である原亮氏の共著、『アイデアソン!アイデアを実現する最強の方法』(徳間書店)の中から一部を抜粋し、アイデアソンの概要と、アイデアソンを実際に取り入れたことで、企業にどのような好影響が表れたのかを紹介します。

IT技術者などと協力し、社会問題解決ビジネスを考察

⑦オープンデータ活用

 

オープンデータの活用に向けたアイデア創出やサービス開発を目的に、自治体職員やIT技術者などが参加して行われるアイデアソン。

 

我が国では比較的早い時期からアイデアソンを取り入れてきた領域で、具体的には、オープンデータを活用したビジネスアイデアの創出に向けて、行政職員やプランナー、NPO、IT技術者が一緒になって、オープンデータを活用し、社会課題解決につながるビジネスアイデアを考えるといったものである。主催は主に行政やオープンデータ推進機関等が行い、公開で行われることが多い。

蓄積されたデータを活用し、新たなアイデアを創造

<事例>

●オープンデータ・アイデアソンin大阪

 

日時/2013年11月9日、主催/経産省・総務省、場所/グランフロント大阪(大阪府大阪市)

 

オープンデータを活用した新たなアイデア創出とビジネス創造を目指して開催された。7つの社会課題のテーマに分かれ、地域課題の発掘から解決策の検討を行い、その実現へ向けて必要となるデータ探索や、実現にあたっての課題が検討された。

 

●オープンデータ・ハッカソンinGifu

 

日時/2013年11月30日~12月1日、主催/岐阜県、場所/ドリームコア(岐阜県大垣市)

 

「水とIT」をテーマに、観光・防災・歴史(教育)の切り口からオープンデータを活用したアイデア創造を行い、アプリケーションのプロトタイピングを行った。技術者視点だけではなく、市民活動リーダーなどを巻き込み、地域の課題や良いところに注目し、それを活かしたアイデア創造を目指した。

 

アイデアソンの特徴は、多様な人が一緒にアイデアを目に見える形にし、何度も何度も対話やディスカッションを繰り返す中で新たな商品やサービスアイデアを生み出すところにある。1人では思いつかないようなアイデアを、他の参加者とのコミュニケーションを通じて具現化する場と言える。

 

新事業創造やスタートアップなど、多様な領域や主体から注目を集めており、全国各地に広がりを見せている。参加者が互いにアイデアを出し合い、想いや熱をぶつけ合いながらより良いアイデアへとブラッシュアップを続ける場は、アイデアソンの語源の通り、心地よい疲れと達成感を覚える場となるだろう。

サラリーマンを「副業」にしよう

サラリーマンを「副業」にしよう

俣野 成敏

プレジデント社

「老後2000万円問題」「働き方改革」「残業規制」…等々。政府も会社も「自助努力でなんとか生きよ」と突き放す中、コロナ・ショックによる「リストラ」が、さらに追い討ちをかけています。一方で、自己責任の名のもとに「副業…

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