「違和感を感じとること」が成功のカギ
投資で成功している富裕層が注視しているのは、「潮流のなかの違和感」です。
先述した「ガチャ」の投資がいい例です。A社の事業の一部に国から規制が入り株価が下落した影響で、同じ業界のB社の株も同等程度下がったと説明しました。その状況を見たときに、「ある選択を支持する人が多いほど、その選択に対する支持がより強くなる」というバンドワゴン効果のせいで、「過剰に売りバイアスがかかっている状況だ」と見破れるかどうか。
さらに「B社はA社の競合のようだが、A社ほど規制が入った事業に対する売上シェアが高くないのに、B社がここまで下がるのは、一時的にA社の下落のあおりを食らっただけに違いない。しばらくしたら、必ず戻って上がるはずだ」と気づけるかどうか。
多くの人たちが同じように流れに乗っているなかで、違和感を見つけ、瞬時に正しい判断と行動ができるかどうか。そのためには認知バイアスの罠にかからないことが必須なのです。
百戦錬磨の富裕層でも失敗する
ちなみに、富裕層でも「うまい投資話」に乗せられて、危ない目にあうこともあります。誰かの失敗話や大損した経験談など、これまで山ほど見聞きしているはずの僕たちであっても、です。
「即決していただけるなら、相場の2〜3割安い条件で進めます」「残りは数枠ですのでお急ぎください」といった、よくあるあおり文句に加えてもっともらしい資料を見せられたところ、同席していた相手の会社の人に残り1枠になったことを告げる電話がタイミングよくかかってきて、危うくハンコを押しそうになった……ということも僕自身ありました。
そういう意味では、相手もプロだということです。騙されないために決めていることのひとつに、「知らない人からの投資話には乗らない」というマイルールがあります。もっというと、「知っている人を介した知らない人からの投資話にも乗らない」ということも重要です。
間に入っているのがどういう人であれ、最終的にお金を受け取る人が安心できる人なのかどうかは最低限、見極める必要があると思っています。
田中 渓
投資家
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