投資家や富裕層が実践する投資にはトレンドやポイントがあるといいます。「エンジェル投資」のメリットや、「うまい投資話」に騙されないためのポイントについて、本記事では、田中渓氏の著書『億までの人 億からの人 ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド』(徳間書店)より一部抜粋・再編集し、投資で実際に必要になるノウハウについて詳しく解説します。
お金のプロも実践する、投資話で騙されないために実践していること
よくいわれていることですが、投資で失敗しないためには、認知バイアスの存在を意識することがとても大切です。
頭では理解しているつもりでも、バイアスによって論理的な思考を阻害されてしまう瞬間はあります。そのときに自分が不利になるような判断をすることは避けなければいけません。
アジアや中東を旅行するとよくある光景ですが、ご当地ものの手づくり感のあるグッズを「1万円でいいから買わない?」と打診され、断ると、相手は「じゃあ3,000円にまけとくよ」と大幅な値引きをオファーしてきます。
「70%引きなら交渉としてはうまくいった」と思ってしまうのが認知バイアスの罠。これは、最初に提示された特定の情報に引っ張られて論理的な思考が妨げられる「アンカリング」という認知バイアスの典型例です。本来、それは3,000円の価値すらないかもしれないのに、最初に1万円と提示されたことで脳が騙されてしまうということです。
認知バイアスがかかっていると「行動が制限される」「間違った選択をする」「フェアに考えることができなくなる」と、よくないことづくめです。入門書でいいので認知バイアス関連の書籍などを読んでおくことをおすすめします。
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投資家
1982年 横浜出身。上智大学 理工学部物理学科卒業。学科首席として表彰を受け同大学院に進学し、外資系の世界を目指し始め急遽渡米。ビジネスセミナー「CVS Leadership Institute」に参加し個人優勝、チーム優勝を果たす。
大学院中退後53回の面接を経て、ゴールドマン・サックス証券株式会社に2007年に新卒入社。間もなくリーマンショックでボーナスゼロ、大幅減給、在籍部署の9割人員削減のどん底を経験。ドラマ「ハゲタカ」の舞台になった投資部門であらゆる投資を行う。500件以上の投資案件に携わり、60件以上の投資案件を実行。投資規模は投資金額ベースで約4,000億円、企業価値・資産価値ベースで1.2兆円を超える。同社でマネージング・ディレクターに就任し、投資部門の日本共同統括を務め、2024年に同社を退社。
在籍17年間で20ヵ国以上の社内外300人を超える「億円」資産家、「兆円」資産家、産油国の王族など超富豪などと協業・交流をする中で、富裕層の哲学や思考、習慣などに触れ、その生態系を学ぶ。退社後は少数精鋭の投資会社にて勤務。同社の不動産投資の責任者を務める。
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note:https://note.com/djkei0514
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連載『億までの人 億からの人』ゴールドマン・サックス勤続17年の投資家が明かす「兆人」のマインド