(※写真はイメージです/PIXTA)

2012年のワールドシリーズ・オブ・ポーカー(WSOP)で日本人初優勝を果たし、投資家としても大活躍している木原氏と、新進気鋭のエコノミストであり、日本ポーカーの祭典JOPTで2度の優勝経験を持つエミン・ユルマズ氏。本記事では、エミン・ユルマズ氏/木原 直哉氏による書籍『「確率思考」で市場を制する最強の投資術』(KADOKAWA)を一部抜粋・再編集して、2人による「買うタイミング」についての対話をご紹介します。

本物かどうかを確認できれば、いつ買ってもいい

木原:エミンさんはいい銘柄を見つけたら、買いタイミングはどうやって見極めているんですか。

 

エミン:基本的には、魅力的な銘柄を見つけたら即、投資します。銘柄が良ければ地合いなんてあまり気にしません。私が考える良い銘柄というのは割安な銘柄だから、100万円するはずのロレックスの時計が50万円で売っているのを発見したようなものです。

 

だから、重要なのはそのロレックスが本物であるかどうかを見極めることで、いつ買うかということはそれほど重要じゃないんですよ。むしろ、本物であることが確認できたらすぐ買うぐらいの方が有利です。

 

ただ、決算発表が近づいているときだと、それを見てから判断しようということはありますけどね。

 

木原:僕はすぐ買うこともありますが、1~2週間寝かすことの方が多いかもしれません。買い物でもその場で即決するよりも、一晩おいて本当に必要かどうかを考えてから買う方が衝動買いを減らせるといいますが、それと似た理屈かもしれません。なにしろ株は高い買い物ですから。

 

エミン:それはそれで、賢いやり方です。家電を買うときだって、各メーカーの製品のスペックを調べて比較して、価格比較サイトとにらめっこしながら、悩みに悩んで決断するという人は多いですよね。

 

そんな人でもなぜか株の場合は、だれかが上がると言っていたという適当な理由ですぐに買っちゃう人がけっこういるんですから驚きますよ。普通は家電よりも株の方がずっと高いんだから、せめて家電を研究するのと同じぐらいの時間を費やしてほしいと思いますね。

 

そういう私も、研究する前に100株だけ買っちゃうことが多いんですけどね。自分のお金を投入しないと気持ちが乗らないので、まずは少しだけ買ってしっかり調べて、期待したような銘柄じゃなかったら売っちゃえばいい、ぐらいの感覚はあるかな。

 

でも買ったらしっかり研究して、買い増しするか手放すかを判断するのでほったらかすことはないですよ。

 

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※本連載はエミン・ユルマズ氏/木原 直哉氏の書籍『「確率思考」で市場を制する最強の投資術』(KADOKAWA)を一部抜粋・再編集したものです。

「確率思考」で市場を制する最強の投資術

「確率思考」で市場を制する最強の投資術

エミン・ユルマズ/木原 直哉

KADOKAWA

東大卒ポーカープレイヤー×新進気鋭のエコノミストの白熱”株”談義 2012年のワールドシリーズ・オブ・ポーカー(WSOP)で、日本人として初めて優勝した木原氏は、投資家としても活躍しており、経済メディアに多く出演して…

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