後悔しないために考えるべきこと
山本さんが振り返るように、繰下げ受給は安易に決めるべきではありません。自分にとって最適な選択をするために、以下のポイントを事前に確認しておくことが重要です。
税金と保険料のシミュレーション
年金が増えることで、税金や保険料がどの程度変化するかを事前にシミュレーションしましょう。専門家のアドバイスを受けることで、手取り額の正確な見積もりが可能になります。
部分繰下げの検討
全額ではなく一部を繰下げる「部分繰下げ」を活用することで、リスクを分散することができます。65歳からの生活費を確保しながら、増額の恩恵を一部受け取る選択肢です。
自身の健康状態を考慮
繰下げ期間中に健康を損ねるリスクや、医療費の増加を視野に入れておくべきです。受給時期を柔軟に調整することが、安心できる選択につながります。
「もう少し慎重に考えていれば、違った結果になったかもしれません」そう後悔する山本さんを教訓に、読者の皆さんもぜひ自身の状況に合わせた選択を検討してみてください。繰下げ受給の制度はあくまで一つの選択肢であり、絶対的な正解ではないのです。
波多 勇気
波多FP事務所
代表ファイナンシャルプランナー
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