勤続41年・小遣い月2万5,000円の63歳会社員、穏やかな年金暮らしに向けてひたむきに働いてきたが…ささやかな夢を無残に打ち砕く「妻の告白」

勤続41年・小遣い月2万5,000円の63歳会社員、穏やかな年金暮らしに向けてひたむきに働いてきたが…ささやかな夢を無残に打ち砕く「妻の告白」

家計管理は妻に任せて、自分はお小遣いでやりくり。ランチ代や趣味費を節約をして家計を支えているというサラリーマンも少なくないでしょう。それもすべては家庭のため……。そう頑張ってきても、定年を前にとんでもない事態が判明するケースもあるようです。

お小遣い月2万5,000円、家族のために頑張ってきたつもりが…

都内の中小企業に勤める佐藤和夫さん(仮名・63歳)は、あと2年で会社を退職予定です。地方の大学を卒業し、東京に出てきて就職。32歳で同じ年の妻と結婚しました。妻は出産を機に専業主婦に。子ども2人は大学を卒業し、すでに独立済みです。

 

佐藤さんの最高年収は700万円程度でしたが、会社の業績悪化もあり、40代半ばをピークに右肩下がりに。60歳で継続雇用になったことで一気に350万円まで減りました。給料は減ったのに仕事の負担はまだまだ重たく、ため息をつくことも。

 

それでも、もうすぐこの生活も終わり。老後は読書をしてゆっくり過ごしたい……。そのために少しでも稼いでおこうと仕事に励んでいました。

 

佐藤さんの家では、子どもができたタイミングで家計管理を妻に一任していました。それからは、年収が上がろうと下がろうとお小遣いは月2万5,000円。お昼は1日あたり600円までと決め、部下にご馳走しなければならない場面もありましたが、それでも家族のためにとやりくりをしていました。

 

そんな佐藤さんに悲劇が訪れます。ある日、妻が折り入って話があると神妙に言うのです。そして、通帳を見せながらこう言いました。

 

「これが我が家の全財産です」

 

佐藤さんは仰天しました。60歳の時に退職金も受け取り、多少減ったとしてもそこそこあるはずの残高は、200万円と少しだけだったからです。

 

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