晩婚化・出産年齢の高齢化、その実態と理由
晩婚化の進行と出産年齢の高齢化が進んでいるといいますが、その実態はどうなっているのでしょうか。厚生労働省「人口動態統計」によれば、平均初婚年齢は以下のように推移しています。
【平均初婚年齢の推移】
1975年:夫27.0歳、妻24.7歳
1995年:夫28.5歳、妻26.3歳
2015年:夫31.1歳、妻29.4歳
2023年:夫31.1歳、妻29.7歳
1975年と2022年を比較すると、47年間の間に夫は4.1歳、妻は5歳、平均初婚年齢が上がっていることになります。これだけ見ると「想像していたよりは晩婚化が進んでいない」と感じる人がいるかもしれません。しかし、これは平均値であり、実際には若年層の未婚率が高まり、中高年で結婚する人が増えているという内部的な変化があるといいます。
また国立社会保障・人口問題研究所が行った「第16回出生動向基本調査」(2021年)によると、25~34歳で独身の人が「独身にとどまっている」理由は以下のようになっています。
【独身にとどまっている理由(25~34歳)】
・適当な相手にめぐり合わない:男性43.3% 女性48.1%
・自由や気楽さを失いたくない:男性26.6% 女性31.0%
・まだ必要性を感じない:男性25.8% 女性29.3%
・結婚資金が足りない:男性23.1% 女性13.4%
・趣味や娯楽を楽しみたい:男性22.4% 女性24.5%
・異性とうまくつきあえない:男性20.0% 女性18.2%
・仕事(学業)にうちこみたい:男性14.3% 女性14.4%
・住宅のめどが立たない:男性5.2% 女性4.5%
・まだ若すぎる:男性3.8% 女性2.3%
・親や周囲が同意しない:男性1.4% 女性2.9%
※複数回答3つまで
圧倒的に多いのが男女ともに「適当な相手にめぐり合わない」という理由です。また、ほとんどの理由の比率は男女で大きく変わらないのに対して、「結婚資金が足りない」という理由については、男性は23.1%、女性は13.4%と差が出ているのも特徴です。