線引きラインを“あらかじめ”持っておく
Q:金額の値引き交渉をされると、フツフツと怒りがわいてきます。
A:OK・NGの線引きラインを明確にしよう
相手の希望をいったん受けとめ、値引きできない場合と判断したら明確な理由を伝えましょう。
値引き交渉をされると、「どうしてこの人はこんなに図々しいのだろうか……」 「なんでこんなに値引きの交渉をされなければいけないの?」と怒りがわいてしまうこともあるでしょう。
値引きに関しては、「この場合はどこまでならばOKで、どこからは応じられない」という線引きのラインを明確に持っておくのがおすすめです。そして、「申し訳ないのですが、この金額以上は交渉に応じることはできません」「〇〇という理由があり、お引き受けすることができかねます」とはっきりと伝えられる用意をしておきましょう。
値引きをする側の心理とは
関西人の友人のなかには「値引き交渉をしなければいけない」という性分を持ち合わせている人もいます。高級ブランド店でさえ、値引き交渉をするという人もいました。こういった人たちにとって、値引き交渉は挨拶のようなもの。世のなかには、相手に関わらず、気軽に値引き交渉をする人もいるのです。
こういったやりとりを間近で見て感じるのは、値引きの話が出た途端に「何この人!」とひどくムスッとした顔をしたり、即座に相手を否定したりする人は、その場の雰囲気をとても悪くしてしまうということです。たとえ驚いたとしても、場を壊すことなくスマートに対応できるようになるのが理想的です。
たとえば、相手の希望をいったんは「〇〇円でということですね」と受けとめつつ「こういう理由でこれ以上の値引きは難しいのです」と返答できると、その場の雰囲気を壊すことなく、こちらの意向を伝えられます。
もしくは、多少値引きができるのであれば、「本来はお受けしないのですが、お客様には特別に……」という伝え方で値引きをしたり、「値引きは難しいのですが、このようなオプションをつけることはできます。いかがでしょうか」と返答したりするのもよいでしょう。
値引き交渉を受けるときは「全体を見て」考える
先ほどのように、挨拶のような感覚で値引き交渉をしている人もいるので、値引き交渉を受ける側のときは、イラッとした顔をしたり、軽蔑のまなざしをしたりしないように心がけましょう。
わたし自身も、人数や予算の面で値引き交渉を受けることがあります。交渉があった場合は、金額以外の付加価値も含め、全体を見て考えることも必要です。
たとえば、わたしが金額面以外に考慮しているケースは、下記の場合です。
・長いお付き合いをしている取引先や、今後も数年やりとりが続くと予想される取引先の場合
相手の事情がわかれば(予算、緊急性のある内容など)、申込講座をパッケージにして値引きするなど、何かしら方法を考えてお引き受けすることがあります。
・講演料が規定の額に満たなくても、SNSなどPR・広告効果が見込める場合
・社会貢献につながる場合
子育て中の母親たちの支援につながると思ったものは、交通費程度の金額でもお引き受けしたことがあります。ただし、「この金額で受けるので、日程は繁忙期ではない時期に実施させてもらえませんか?」という別の交渉を行いました。
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