無意識に、相手に求めすぎていないか
Q:感謝が足りない相手にイライラしてしまいます
A:怒りを「お願い」に変えて伝えよう
相手に「こうしてほしい」と期待しすぎていませんか? 何も言わずにムカムカするのではなく「◯◯してほしい」と、お願いする形で伝えましょう。
相手に何かをしてあげたときに感謝やお礼の言葉がないと、「感謝をするべきだろう」と思ってしまうことは、誰にでもあるでしょう。感謝されたとしても、自分が思っていたことと違ったとき、「自分ならばもっとこんなふうに感謝するのに」と、虚しさやがっかり感を味わい、怒りがわいてしまう場合もあります。
どこまで感謝を表すのかという基準も、表し方も、人それぞれ違うもの。ひと口に「感謝を表す」といっても、その人によって、求めているものは大きく異なるのです。
わたしも若い頃は、「こんなにしてあげたのに、なんで?」と思ってしまったこともありました。でも、大人になってから、それは利己的な考えだったということに気づいたのです。相手に感謝の言葉をもらおうと期待しすぎないことも、ときには必要です。
不満は本人に「お願い」として伝える
なかには「してもらえることが当たり前」と思っている人もいるかもしれません。そういう人に対しては、思いきって「せめてありがとうは言ってほしい」と正直に伝えてもいいでしょう。
よくないのは、「この人はいつも感謝が足りない人だ」と相手に対して嫌な態度をとったり、言葉で伝えずに不機嫌な態度をとることです。これでは、あなたがなぜ怒っているのかが相手に伝わりませんし、「あの人は急に機嫌が悪くなって、感じが悪い」と、逆に自分の評価を下げることにつながってしまいます……。
さらによくないのは、「あの人、わたしがここまでしてあげたのに、なんの感謝もない」と、ほかの人に悪口のように言うことです。これを繰り返していると「この人はこういうことで怒って、悪口を言ってしまう人なんだ」という印象を、周囲に与えてしまいかねません。また、その悪口がまわりまわって、本人の耳に入ってしまう可能性もあります。
感謝の仕方について怒りや不満がわいたとき、本当に気になったなら「『ありがとう』 『助かった』と言ってくれると、次も気持ちよく協力してあげられるんだ」とお願いする形にして、本人に直接伝えましょう。
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