(※写真はイメージです/PIXTA)

退職金は老後資金として非常に重要な資金です。しかし、退職金を「投資で増やす」と聞いたら、どのように感じるでしょうか。退職金の一部を安全な運用に回し、家族に負担をかけない選択肢はあるのでしょうか。本稿では、一般社団法人証券相続普及協会の代表理事である小林裕氏が、「父が『退職金は株式投資で増やす』と言っており、不安を抱いている」という相談をもとに、退職金を株式投資に充てることのメリットとリスクについて解説します。

家族の負担を避けるための“最悪のシナリオ”対策

冒頭にもお伝えしたとおり、株式投資で失敗した人を私はたくさん見てきました。特に大きなお金が入ったタイミングで気持ちも大きくなって「株式投資をやってみよう」という人は少なくありません。株式投資をするということは株式市場に参戦するということです。

 

市場にはプロ投資家といわれる機関投資家もいます。素人がプロ野球選手と野球で勝負して勝てることはあり得ないことですよね。まさにそういった環境で株式投資をして勝っていく必要があると思っていただけると、より株式投資の難しさのイメージが湧くのではないでしょうか。

 

ご家族にも生活費には全く影響を及ぼさない資金から始めること、投資する会社の数は最低でも10社に分けること等、きちんと理解を得られるように工夫しましょう。

 

また認知症や相続が発生した場合、証券口座は凍結されてしまいます。そのため、取引証券会社はどこであるかを事前にきちんとお伝えしておくことも強くお勧めします。

株式投資と老後資金を両立させるために「今すぐできること」

証券業界で15年以上の経験を持つ私の印象では、株式投資で成功している人はごくわずかだと感じています。

 

この少数派に入るためには、日々の勉強が欠かせないと思います。私自身も、常に投資に関する情報収集を心がけています。まずは、このような習慣を身につけることが重要です。初めのうちは、投資に関連する資格を取得したり、投資の学校に通ったりするのも良い方法だと思います。

 

少し大変なイメージを持たせてしまうかもしれませんが、株式投資で成果を出すにあたって、そういったことを勉強すること自体はとても楽しいですし、経済的な感覚を養うことは老後資金を守っていくためにも役立ちます。

 

私の資産運用の基盤は、株式型投資信託と債券で組まれています。ただし、特に応援したい企業については、少額ですが投資を行っています。

 

株式投資の本質は「企業を応援すること」だと考えています。企業の成長や成功を支援することで、長期的なリターンを得られる可能性が高まります。この視点を持つことで、退職金という大切な資金をどのように活用するかをより深く考えることができます。ぜひ、この機会にじっくりとご検討いただければと思います。

 

 

一般社団法人証券相続普及協会・代表理事

小林 裕

 

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