3.日本の財政破綻リスク
3つ目の理由は日本の財政破綻リスクです。これは前述の物価上昇や円安よりは起こる確率は低いといえますし、すぐに起こることはないと思います。しかし万が一、起こってしまったときの資産に対する破壊力は計り知れないという富士山大噴火のような出来事です。
国の財務の健全性を示す指標のGDP対比の債務残高は先進国の中でぶっちぎりで日本はトップを独走しており、先進国の中で最悪の財務体質ということを表しています。もし日本の財政が破綻する、もしくは破綻が懸念されるようなことが起これば、日本の通貨や株式の価格は大暴落するでしょう。つまり、円預金や日本株など国内の資産しか持っていない富裕層の資産は壊滅的な状態になるわけです。
では、どのようにこの壊滅的な状態になるのを防げばよいのでしょうか? 考えたくない恐ろしい出来事ですが、日本資産の価値暴落リスクは外貨や外国株式など海外資産に分散させるだけで簡単に回避することができるのです。
すでに起こっている日本のインフレと円安、そして起こる確率は低いがもし起こったら大変なことになる日本の財政破綻リスクを回避するために、日本の富裕層は資産運用を行う必要があります。
世古口 俊介
株式会社ウェルス・パートナー
代表取締役
2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱東京UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)を経て2009年8月、クレディ・スイスのプライベート・バンキング本部の立ち上げに参画し同社の成長に貢献し、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。
資産数億円以上の富裕層を対象に資産運用コンサルティングを行う。株式や債券、不動産などすべての資産クラスを扱い資産全体を最適化。書籍出版や各種メディアへの寄稿、登録者1.4万人超のYouTubeチャンネル「世古口俊介の資産運用アカデミー」を通して日本の富裕層に資産運用の情報を発信している。
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