相場では9勝1敗でも損することがある
「目を見張るような数字も、最後にゼロをかければゼロになる」はウォーレン・バフェットの言葉です。
バフェットとも縁のあったソロモン・ブラザーズ出身のジョン・メリウェザーが立ち上げたヘッジファンドLTCМは、立ち上げと同時に12億ドルを超える資金を集め、3年後には70億ドルにまで増やすことに成功したものの、直後の金融市場の混乱によりほぼすべてを失っています。
メリウェザーはバフェットに助けを求めますが、資本の25倍ものレバレッジを使って運営されてきた企業の実態を知り、「最後にゼロをかければゼロになる」と、決して手を差し伸べることはありませんでした。
これはかなり極端な例ですが、たしかに投資の世界というのは、山崎種二(日本の相場師・実業家)が言うように「10回やって、9回うまくいったとしても、たった1銘柄、たった1回の失敗により、全部の儲けを飛ばしてしまい、逆に足を出すなんていうことも少なくない」世界でもあるのです。
小さな利食いを何度も重ね、ずっと勝ち続けたとしても、1回の暴落、1回の失敗があれば、それまでの利益がすべて吹っ飛んでしまうというのはよくあることです。投資の世界では「何回勝ったか」ではなく、「最終的にどれだけの利益を得たのか」のほうが重要になってくるのです。
桑原晃弥
経済・経営ジャーナリスト
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】