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自ら「行動ノルマ」を掲げる営業マンを育てるメリット

前回は、営業マンたちの「意識」と「技術」を高めていく方法を紹介しました。今回は、自ら「行動ノルマ」を掲げる営業マンを育てるメリットを見ていきます。

「挑戦する意思」は営業における重要ポイント

ここからは、私が営業マンに求めることです。私の会社ではノルマがないという話を紹介しました。いわゆる売り込み営業をしないので、ノルマは必要ないということです。結果(ノルマ)は後からついてくることであって、成果に繋がる行動をどう積み上げていくかが必要になります。

 

ですから、営業マン各自が、自分なりに行動ノルマを持つ必要はあると思っています。営業しかできないから営業マンをするのではなく、プロとしての自覚を持って自分の欲望を叶える手段として営業をやってほしいのです。

 

現在、営業マンは中途採用がほとんどですが、自分の中にノルマを課せない人は例外なく辞めていきます。ですから、採用面接のとき「あなたはなぜ営業をやるのですか」「営業を続けた先に何があると考えていますか」といった〝心構え〞を必ず質問します。

 

欲望に正直に向き合えない人も多いですし口に出せない人も多いです。そんな人でも一生懸命に目の前の仕事に打ち込んだ結果、成果が出てくると自分に自信がついてきて、何でもできそうな気がしてくるものです。今すぐではなくても、挑戦する意思があるかないかは重要なポイントです。

 

その要素は履歴書からではわかりません。私が採用を決めるときは第一印象が一番信頼できると考えていて、極端な話、履歴書にはあまり興味がありません。別の会社で採用面接を担当していたとき、年に100〜200人を面接していた時期もありましたが、学歴や職歴、受賞歴や資格など履歴書の中身の良し悪しで採用を決めると、だいたい失敗してきました。

 

営業の仕事はお客様との一発勝負です。第一印象で「あら、この人はダメだわ」と思われたら、そこで終わりです。とりわけリフォーム会社の営業マンは人間性が問われます。

 

物品販売であれば、商品そのものに魅力があれば買ってくれるお客様もいるでしょう。しかし、リフォームにはかたちがないので最後は営業マンへの信頼で買ってもらうしかありません。ですから、第一印象がとても重要になってくるのです。

目標を持たせると「離職率」も下がる!?

私が面接で注目するポイントは、話し方であるとか表情、態度、身だしなみなどです。私が最も知りたい「営業としての心構えのある・なし」もそういう部分に表れます。

 

抽象的な表現になってしまいますが、心構えがある人は終始、目に力があります。一方、心構えのない人はそれまでハキハキと受け答えしているように見えても、私が「なぜ営業をやっているのですか」「なぜ営業じゃないとダメなのですか」と問うと、目が曇ります。

 

採用で心構えの部分を重点的に見るようになって、営業マンの離職率はグンと減りました。

 

くり返しになりますが、一般的な営業職は収入が不安定で、常に危うさと隣り合わせの職業です。いいときと悪いときの差が激しいために、その感覚にどっぷりはまってしまうと堅実な生活を送りにくくなります。

 

契約が取れないと会社に居づらいし、給料はもらえないし、家庭でも居心地が悪くなります。それで自暴自棄になる人を山ほど見てきました。だからこそ、私は営業マンたちを守るために、組織全体での仕組みづくりを進めてきたのです。

 

会社としては営業マンを精一杯守りますし、未来を見せていく努力もしますが、もちろん本人にも覚悟が必要です。そうでないと、有名な格言に「水辺に馬を引いていくことはできるが、水を飲ませることはできない」とあるように、こちらがいくら手を差し伸べてもすくい上げることは難しいのです。

 

営業マンは本来、「ここまで行きたい」という目標を持っているものです。それを見失うと、人生そのものに目標がなくなってしまいます。

 

大切なのは、上から与えられるノルマではなく、自分で掲げる目標です。何年後には自分がどうなっていたいとか、営業をやることで何を手に入れたいなどといった具体的な目標がある人は強いです。これはどの年代、どの業界の営業マンにも等しく言えます。

 

ただ、目標を持ったほうがいいことはわかっていても、実際に目標を叶えられる人とそうでない人とは分かれます。色々な原因はあるのでしょうが、多くの要因は、その人の持っている能力や資質などではなく、目標の強さではないでしょうか。本当に内から湧き上がってくる目標(欲望)なのか、できたらいいな程度の願望なのかの差なのではないかと思います。

 

とはいえ、湧き上がってくるような目標がない人は意外と多いようです。私も若いころは何となく目標はありましたが、内から湧き上がるほどのものはありませんでした。

 

営業の世界に関心を持ったきっかけにもなったのですが、ある人に「目標(夢)は持つものではなく湧いてくるものだよ」と教えられました。当時の私には雷に打たれたような衝撃でした。この年になっても、これ以上の言葉に出逢ったことはありません。まさに私の人生を変えた言葉です。

 

若いときは学歴コンプレックスから、人一倍向上心はありましたから、ビジネス書を読みあさりました。多くの本に目標や夢の大切さは書かれていましたが、なるほどと思うぐらいで、実際には読んで終わり、知識として理解する程度のものばかりでした。

 

そんなときに「夢は持つものではなく湧いてくるものだ」と教えられたのです。

 

「まず目の前のことを一生懸命やる、そうすると自信が持てるようになって何でもできそうな気持ちになる、そのときに初めて、こんなことがしたいとか、こんなものが欲しいとか、夢が湧いてくるんだよ」「初めから夢がある人なんていないんじゃないの?」と。この言葉で私の行動力はぐんと向上しました。

 

私は若い社員には特に、今は明確な目標や夢がなくても今後の人生において必ず一度や二度湧き上がる目標や夢が出てくるはずだと伝え、来るときに必ず達成できるように、今は修業すべき時期だと伝えています。

 

一生懸命やっていれば成果も出るようになり、だんだん自信もつきはじめて、自分の可能性が広がる感覚を味わえます。自分はこんなことがしたい、夢だと思っていたけど手に入れたいという、湧き上がる目標も、そのうち自然に出てくるはずです。目の前の仕事を不平不満ばかり言って一生懸命やらない人に、湧き上がる夢や目標など持てないでしょう。

株式会社クリディアル 代表取締役

大手リフォーム会社にてトップ営業マンとして活躍。
中堅ハウスメーカーの取締役を経て、2009年、株式会社クリディアルを創業、代表取締役に就任。
新築住宅の施工販売、リフォーム、住宅メンテナンスなど、住まいと暮らしにかかわる事業を幅広く展開している。
営業マン時代に、新規開拓だけに終始する営業のやり方に疑問を感じたことから、現在は営業マンがストレスを抱えずに業績を伸ばす「必ず成功する営業の仕組み」を確立。顧客を自社のファンにする独自のノウハウで顧客満足度も向上し、会員の年度更新率は96%を超える。

著者紹介

連載リピートだけで利益を出す「スゴい営業」の仕組み

本連載は、2016年10月28日刊行の書籍『見込みゼロ客をヘビーリピーターに変えるスゴい営業の仕組み』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

 

 

見込みゼロ客を ヘビーリピーターに変える スゴい営業の仕組み

見込みゼロ客を ヘビーリピーターに変える スゴい営業の仕組み

武蔵原 一人

幻冬舎メディアコンサルティング

「受注が取れない」「売上も伸びない」「営業マンは辞めていくばかり」――負のサイクルを断ち切り、激化する顧客争奪戦を勝ち抜くカギとなる「見込みのない顧客をリピーターに変える仕組み」づくりを3ステップで徹底解説しま…

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