世の中には「不安を煽る人」が多いので…
老後資金問題に限らず、世の中には不安を煽るような情報が溢れています。評論家は「大丈夫でしょう」というより、「多くの問題があり、心配なことも多数あります」といったほうが人々の関心を惹くことができるでしょうから、悲観的なことをいいたがる人が多いようです。
マスコミも、悲観的なニュースのほうが視聴率や販売部数を稼ぎやすいので、悲観的なニュースを流しがちです。筆者はときどきマスコミの取材を受けるのですが、「大丈夫でしょう」と答えると「それでは記事にしにくいので、ひとつでも心配なことを思いついていただければ…」などといわれることがあります。マスコミとは、そういうものなのです。
野党は政府を批判するのが仕事ですから、うまく行っていることには触れず、うまく行っていないことを強調します。そこで、聞き手が不安になるわけです。
筆者は、評論家やマスコミや野党を批判しているのではありません。読者や視聴者を増やし、視聴率や販売部数を増やし、得票数を増やすために合理的に行動しているだけですから。問題があるとすれば、悲観的な記事を読みたがる客の方でしょう。
老後資金が足りている人は黙っていて、足りていない人だけが「なんとかしてくれ!」と声をあげている、ということもあるかもしれません。そうした人をマスコミが取材すると、そんな声ばかりが我々の所に届く、というわけですね。
そうしたことを理解すれば、「自分のところには悲観的な情報が多くはいっているが、実際の世の中は、それほど悪いことばかりではなさそうだ」と考えることができるかもしれませんね。
壺にハイリスク商品…不安を煽って悪質な商売をする輩に注意!
世の中には、人々の不安を煽って商品を売りつけようとする輩も大勢いるので、要注意です。悪霊への恐怖を煽って怪しげな壺を売りつけようという輩がいるそうですが、そうでなくても、老後資金の不安を煽って投資商品を売りつけようとする金融機関等々も多いでしょう。
「老後資金が足りないなら、わが社の投資商品を買って儲けましょう」などと言われたら、「老後資金が足りないのに、投資で損をしたら悲惨な老後になってしまうので、そんなリスクはとりたくない」とでも言い返してやりましょう(笑)。
もっとも、筆者は投資を否定しているわけではありません。むしろ、「投資信託の積み立て投資をすることでインフレリスクに備えるほうがよい」と考えています。問題は、リスクの高い商品を売りつけようとする業者等であったり、大量の投資信託を一気に買わせようとする金融機関であったりするので、そういう勧誘には注意しよう、ということなのです。
本稿は以上ですが、投資判断等は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があります。
塚崎 公義
経済評論家
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