(※写真はイメージです/PIXTA)

儲かる話には、必ずリスクが伴う…。これは投資の世界の常識です。たとえば、高金利通貨として知られているトルコリラですが、高金利である理由があるのです。しかし、それを逆手にとって「安全な範囲」で投資を楽しむ方法もあります。経済評論家の塚崎公義氏が「ハイリスク」と「高収益」のバランスのとり方について解説します。

虎穴に入らずんば虎子を得ず→高金利通貨にリスクあり

世の中には儲かりそうな話が多数ありますが、儲かる可能性がある案件には必ずリスクがあります。「必ず儲かる話」を誰かが持ちかけてきたとしたら、それは必ず損する話です…詐欺ですから。

 

世の中には、金利が高い国がいくつもあります。たとえば、トルコは金利が高いので、トルコ国債(トルコ政府の借用証書)を買って持っているだけで、非常に高い金利収入を得ることができます。

 

しかし、トルコ国債を持つことにはリスクもあるはずです。もしリスクがなければ、プロたちがトルコ国債を買い占めてしまうので、読者は買うことができないはずですから。

なぜ個人投資家に、国家が高金利で借金を?…相手の立場で考えよう

筆者の好きな言葉は「相手の立場で考える」です。トルコの政府は、なぜ個人投資家に高い金利を提示して借金を申し込んでいるのでしょうか。彼らは当然、世界中の銀行(等の金融機関、以下同様)に「低い金利で金を貸してほしい」と頼んだはずです。そして、銀行に断られたから個人に借金を申し込んでいるのです。

 

筆者はトルコのことをよく知りませんし、銀行が断った理由もわかりませんが、「トルコの政府が破産して国債が紙屑になるかもしれない」「トルコの通貨が暴落して、満期日に戻って来る円の金額がとても少ないかもしれない」といったところでしょう。

 

そうだとすれば、大事な老後資金をトルコ国債の購入に使うことは避けるべきでしょう。高い金利に釣られて危険な物に手を出して、悲惨な老後を迎えることになってしまうかもしれないわけですから。

小遣いでバクチを楽しむ手段なら、高金利通貨も悪くない

もっとも、小遣いでバクチを楽しむ手段としては、高金利通貨も悪くありません。カジノ(競馬、競輪などのギャンブルを含む、以下同様)と比べて期待値が高い(確率的に儲かりやすい)からです。

 

カジノは、主催者のコストや利益を客が負担しているので、客が賭けた金額の方が客が受け取る金額より少なく、客全体としては損な取引をしているのです。それでもカジノに集まって来るのは、バクチが好きな人々ですから誰も主催者のコスト等を気にしていない、というわけです。

 

一方で、トルコ国債等が取引されている金融市場に集まっている人々の多くは、バクチが嫌いです。リスクを避けるためなら多少のコストを払ってもいい、リスクがあるならそれに見合った利益が見込まれる必要がある、と考えています。そこで彼らは確率5割で儲かる取引であれば参加しません。「確率6割で儲かる取引なら参加してもいい」と考える人が多いので、確率59%で儲かるような話が放置されているのです。

 

仮に、トルコ国債が紙屑になるリスクが15%だとプロたちが判断しているならば、金利15%のトルコ国債は売れないでしょうが、金利が20%なら売れるだろう、というイメージです。

 

これを逆から考えてみましょう。実際のトルコ国債のリスクについて、筆者は何も知りませんが、たとえばトルコ国債の金利が20%なのだとすれば、紙屑になる可能性が15%くらいだ、とプロたちが判断しているのでしょう。そうであれば、あとは読者が15%のリスクを覚悟して金利20%のトルコ国債を買うか否かを判断すればよいわけです。

リスクを抑制しつつ「高収益」を目指したいなら?

本当にバクチを楽しみたいのであれば、余裕資金をすべて1つの高金利通貨に投入することも選択肢ですが、リスクを抑制しつつ高収益を目指したいというのであれば、日本株の投資信託、米国株の投資信託、高金利通貨の国債等々に「分散投資」する方が安心でしょう。

 

株式も、高金利通貨と同様に、金融市場でリスク嫌いの人々が取引しているわけですから、値上がりする確率は5割より高いと考えてよいでしょう。投資信託を買うのは多くの銘柄の株式を少しずつ買うのと同じですから、半分以上の銘柄が値上がりして利益が出る可能性が結構高いわけです。そうしたものを組み合わせれば、大損をする可能性は抑制できるはずです。

 

高金利通貨の国債を購入する際に気をつけたいのが、為替手数料です。高金利通貨を買ってすぐ売ると、結構大きな損が出る場合が多いです。それは、多くの金融機関が高額の為替手数料を稼いでいるからです。

 

そうであれば、高金利通貨の投資は長期間で行う必要があるはずです。今日投資して明日売却するようなことでは、どれほどの高金利であっても金融機関の為替手数料に負けてしまうでしょう。高金利通貨に投資する際には、数年間は解約せずにしっかり高金利のメリットを享受する、という心づもりが必要だ、ということでしょうね。

 

本稿は以上ですが、資産運用等々は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。

 

筆者への取材、講演、原稿等のご相談は「ゴールドオンライン事務局」までお願いします。「THE GOLD ONLINE」トップページの下にある「お問い合わせ」からご連絡ください。

 

 

塚崎 公義

経済評論家

 

 

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