(※写真はイメージです/PIXTA)

相続人間での遺産分割協議がまとまらない場合は、遺産分割調停へと移行して解決を図ることになります。では、遺産分割調停への対応を弁護士に依頼する場合、どの程度の費用を要するのでしょうか? また、遺産分割調停にかかる弁護士費用は、誰が負担するのでしょうか? 本記事では、Authense法律事務所の堅田勇気弁護士が、遺産分割調停を弁護士へ依頼したケースについて解説します。

遺産分割調停の弁護士費用相場

遺産分割調停について弁護士に対応を依頼した場合には、どの程度の費用がかかるのでしょうか? 

 

弁護士費用は自由化されており、一律ではないため、依頼する事務所によって報酬は異なります。そのため、遺産分割調停の対応を弁護士へ依頼する際は、依頼を検討している事務所に、依頼した場合にかかる費用をあらかじめ確認するとよいでしょう。ここでは、遺産分割調停を弁護士へ依頼した場合における費用の目安を紹介します。

 

初回相談料

遺産分割調停に関して弁護士へ依頼する際は、依頼前に相談をするのが一般的です。

 

この相談は、相談だけで問題を解決するのではなく、今後の対応方針を検討したり弁護士との相性を確認したりするものと考えておくとよいでしょう。初回の相談料は1時間1万円程度であることが多いものの、無料で対応する事務所もあります。

 

着手金

遺産分割調停への対応を弁護士へ依頼する場合、依頼をする時点で着手金が発生することが一般的です。遺産分割調停のサポートを依頼した場合の着手金は30万円前後が目安となります。

 

成功報酬

遺産分割調停の依頼では、着手金とは別途成功報酬が発生することが多いでしょう。成功報酬とは、遺産分割調停の結果得られた経済的利益の額に比例して発生する報酬です。遺産分割調停の対応を依頼する場合の成功報酬は、経済的利益の5%から15%程度が目安となります。

遺産分割調停の弁護士費用は誰が払う?

遺産分割調停への対応を弁護士へ依頼した場合、弁護士費用は誰が支払うのでしょうか? ここでは、弁護士費用の負担者について解説します。

 

依頼者が支払うことが原則

遺産分割調停の場合、弁護士費用は依頼した者が自ら支払うことが原則です。複数の相続人が協力して弁護士へ依頼した場合は、依頼者同士で決めた割合で費用を出し合うことになります。

 

相手方に請求することはできない

遺産分割調停は遺産をわけ合うものであり、その性質上「勝ち」「負け」が明確にあるものではありません。そのため、「相手の不法行為によって損害を被り、相手に損害賠償請求をする」といった形態の裁判などとは異なり、相手方に弁護士費用を請求できないのが原則です。

 

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