(※写真はイメージです/PIXTA)

相続人間での遺産分割協議がまとまらない場合は、遺産分割調停へと移行して解決を図ることになります。では、遺産分割調停への対応を弁護士に依頼する場合、どの程度の費用を要するのでしょうか? また、遺産分割調停にかかる弁護士費用は、誰が負担するのでしょうか? 本記事では、Authense法律事務所の堅田勇気弁護士が、遺産分割調停を弁護士へ依頼したケースについて解説します。

遺産分割調停について相談する弁護士の選び方

弁護士事務所は数多くあり、どこの事務所へ依頼すべきか迷うことも多いでしょう。最後に、遺産分割調停についてのサポートを依頼する弁護士の選び方について解説します。

 

遺産相続問題に力を入れている事務所を選ぶ

1つ目は、遺産相続問題に力を入れている事務所を選ぶことです。遺産分割事件は弁護士へ持ち込まれることの多いトラブルのなかでも主要な事件のひとつであり、企業法務を専門としている一部の事務所を除き、ほとんどの事務所が取り扱っています。とはいえ、弁護士にもそれぞれ得意分野があるのは事実であり、遺産相続問題に特に力を入れている事務所を選択することをおすすめします。

 

なぜなら、遺産相続問題に力を入れている事務所は基本的な知識や書籍などで調べられる情報に加え、事務所で取り扱った事件をもとに知識や対応ノウハウが蓄積しているためです。遺産相続問題に強い弁護士へ依頼することで、調停をより有利かつスムーズに進めやすくなるでしょう。

 

初回相談で相性を確認して選ぶ

2つ目は、初回相談で相性を確認して選ぶことです。弁護士といえども人であり、相性などがあることと思います。特に、遺産分割事件は長期化しやすく、その弁護士とは少なくとも1年近くの付き合いとなります。

 

また、遺産分割事件は親族同士での争いという性質から大きなストレスを感じることも多く、これに加えて相性のよくない弁護士と頻繁に連絡を取らなければならなくなると、大きな苦痛を感じてしまうでしょう。

 

そのため、弁護士を選ぶ際は初回相談を行い、その際の対応などで相性を確認して選ぶのがおすすめです。前述のとおり初回相談は高くても1時間1万円程度の費用で受けられる事務所が多いうえ、初回は無料としている事務所もあります。

 

報酬体系がわかりやすい事務所を選ぶ

3つ目は、報酬体系がわかりやすい事務所を選ぶことです。遺産分割調停の際に弁護士を探している方のなかには、弁護士へ依頼することが初めてという方も少なくないでしょう。そのため、「費用はいくらかかるのか」「あとから追加の費用もかかるのだろうか」などと不安に感じることもあると思います。

 

依頼者の立場に立った弁護士であれば、依頼した場合の費用についても初回相談時に丁寧に説明してくれることが一般的です。そのため、費用についても不安のないように説明してくれるかどうかも踏まえ、依頼先の弁護士を検討することをおすすめします。

まとめ:遺産分割調停は弁護士に相談

遺産分割調停のサポートを弁護士に依頼する場合の費用や、弁護士へ依頼するメリットなどについて解説しました。遺産分割調停は、弁護士に依頼することをおすすめします。

 

なぜなら、弁護士に依頼することで調停を有利に進行しやすくなるほか、書類の作成などを任せることができるためです。また、相手方などから直接連絡が入る事態を避けられるのも大きなメリットのひとつでしょう。

 

遺産分割調停について弁護士に依頼すると、着手金のほか成功報酬が必要となるのが一般的です。ただし、報酬体系や報酬額は事務所によって異なるため、実際に依頼を検討する際は、依頼したい弁護士へ個別に費用や報酬体系を確認することをおすすめします。

 

また、遺産分割調停は申立てから終結までに半年から1年程度の期間を要することも多く、弁護士との関わりも長期となる傾向にあります。そのため、弁護士の知識や費用の明確さに加え、弁護士との相性も含めて依頼先の事務所を検討するとよいでしょう。

 

 

堅田 勇気

Authense法律事務所

 

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