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金の仏像で相続税対策を……そんな話を耳にすることがありますが、本当なのでしょうか? そこで「金・純金・金地金」の相続税評価と、「金・純金・金地金」を使った相続対策の有効性について解説していきます。

「金・純金・金地金」の相続税評価

「金・純金・金地金」の相続税評価額は、被相続人が亡くなった日の業者買取価格をもとに計算します。地金の買取価格は1gあたりの金額で公表されているので、重量(g)をかけた値が相続税評価額となります。金貨の買取価格は、サイズごとに1枚当たりの金額が公表されています。

 

業者買取価格の具体的な調査方法

◆自宅や貸金庫に金地金や金貨がある場合

金地金には貴金属業者の刻印があるので、買取価格はその貴金属業者に直接問い合わせるか、その業者のホームページで確認するとよいでしょう。海外の金貨の買取価格は貴金属業者に問い合わせるか、貴金属業者のホームページで価格を確認します。昭和から平成にかけて日本で発行された金貨(10万円、1万円など)は日本の通貨なので、相続税評価は額面どおりの金額です。明治時代に発行された金貨やそのほかの記念メダルなどは、相続税評価のうえでは書画骨董品扱いとなり、コイン買取業者の価格を参考に評価します。なお、コイン買取業者に実際に持ち込むと簡単に査定もしてもらえます。

 

◆貴金属業者に預けている場合・純金積立の場合

貴金属業者の預かりサービスを利用している場合や純金積立を利用している場合は、サービスを利用している貴金属業者に直接問い合わせるとよいでしょう。

 

「金・純金・金地金」に相続税はいくらかかるのか

相続税は遺産の総額に対して課税されるものです。金以外の遺産の額や相続人の数によって相続税の額は異なるため、金がいくらあれば相続税がいくらかかるというように明確に示すことはできません。

 

相続税には基礎控除額があります。基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の計算で求められる額で、遺産総額がこの金額を超えていれば、その超えた分について相続税が課税されます。

 

参考までに相続税の税額表を掲げます。相続税は遺産が多ければ多いほど税率が高くなります。それぞれの相続人が法定相続分で取得した遺産の金額をもとに税額を計算するため、遺産の総額が同じであれば、相続人が多いほど相続税の総額は低くなる傾向があります。

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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