日本のアルバイト感覚でワーホリに参加する危うさ
英語力に関しても、語学学校の能力別クラスで上から2番目くらいまでを求めているという。3番目で採用するのは、まわりの状況を見る力など、英語力をカバーする何かを持った人材だ。
「昔よりは英語ができる日本人の若者も増えました。できる若者とできない若者の差がすごく激しくなってきていると感じています」
ただし、力量があれば時給も変わっていく。どんなタスクができれば時給が上がるのか、明らかになっているという。
「どのくらいシフトに入るのか、も同様です。能力があれば、たくさんのシフトを提案されますし、能力がなければ、あまりシフトはもらえません」
このあたりも、日本のアルバイトの感覚で考えていると間違える。入れるときに入れられる、ではないのだ。どのくらい働けるか、どのくらい稼げるのかは、能力次第、努力次第なのである。
ちなみにこのSさんは、かつてワーホリでオーストラリアに入国。この飲食店でアルバイトで働き、能力を認められて正社員となり、就労ビザを得て長期滞在している。
もちろん、すべての飲食店が同じではないかもしれないが、日本的なアルバイト感覚の危うさには、気づいて入国したほうがいい。
上阪 徹
ブックライター
※本記事は『安いニッポンからワーホリ!最低自給2000円の国で夢を見つけた若者たち』(東洋経済新報社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
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