指名手配犯を逮捕することが一番多いのは警察官
福田和子事件は一般人の通報が逮捕につながった、いわば指名手配の〝効果〞がいかんなく発揮された例ですが、指名手配容疑者を逮捕することが一番多いのは、実は警察官です。
2017年の話ですが、警察庁による指名手配容疑者の捜査強化月間期間中、何と410人の指名手配犯を逮捕したことがあります。そのうち251人は立ち回り先の捜査による逮捕でした。立ち回り先とは、容疑者が手配されたあとに立ち寄りそうな、実家や友人、知人の家などのことです。
ほかにも見逃せないのが、職務質問で発見したケースが39人、雑踏などで発見したケースが36人いたことです。
警視庁や大阪府警などの都市部を管轄する大規模な警察には、人の顔を覚えるのを得意とし、指名手配犯の逮捕を専門にする手練の捜査員がいるそうです。
警視庁は捜査共助課、大阪府警では捜査共助課見当り捜査班、愛知県警は刑事特別捜査隊、福岡県警は刑事総務課にそうした捜査員が配置されています。
大阪府警では2017年、見当り捜査班の班長に全国で初めて女性が任命されました。大阪府警は見当り捜査の専門家を育成した全国初の警察です。現在では北海道など全国10の都道府県に専門部署があります。
彼ら彼女らは通称「的割りさん」とも呼ばれます。ある的割りさんがテレビ番組で取り上げられているのを見たことがありますが、犯罪者の顔写真が貼られた手帳をつねに持参していました。指名手配犯が一番出くわしたくない人でしょう。
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