本記事のポイント
・米国市場全体は急落で大幅安
・金利上昇が重荷、日本株の上昇は見込み薄
エヌビディアの決算は市場予想以上
5月20日付けのマーケット展望(『日経平均の今週の予想レンジは3万8000円~3万9500円』)でも5月24日配信記事(『上値の重い「日経平均株価」、反転はいつか?いまは…【ストラテジストが解説】』)でも、エヌビディア[NVDA]の決算発表に対して過度な期待は禁物と述べたが、筆者のその予想は半分外れて、半分当たった。
エヌビディアの決算自体は非の打ち所がない内容だった。2024年2~4月期決算は純利益が前年同期比7倍強に、売上高が同3.6倍に拡大。市場予想を上回った。エヌビディアは5~7月期の売上高見通しを280億ドル前後と示したが、これも市場予想以上であった。10:1の株式分割も発表した。これらを受けて同社の株価は急伸し、終値は初めて1,000ドルの大台をつけた。
筆者は、エヌビディアの決算自体は良好なものになるだろうと述べた。しかし、市場の期待が高すぎて、その高いハードルをクリアするのは難しいのでは、とも述べた。ところがエヌビディアはあっさり、その「高いバー」をクリアしてみせたのだ。
米国市場全体は急落で大幅安
しかし、昨日(5月23日)の米国市場全体は大幅安となった。はっきり言って、エヌビディア1銘柄の独歩高だ。
ほかのハイテク株は、アップル[AAPL]をはじめメタ[META]、アルファベット[GOOGL]、マイクロソフト[MSFT]、アマゾン[AMZN]などGAFAMが軒並み安。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]、インテル[INTC]など半導体株も安い。結局のところ、エヌビディアは好決算だったが、株式市場は急落した。
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