(※写真はイメージです/PIXTA)

本記事は、マネックス証券株式会社が2024年5月10日に公開したレポートを転載したものです。

本記事のポイント

・ファンダメンタルズが悪いときに株価も冴えないのは当然
・株価が高く、売れる局面では売っておくのが得策

ファンダメンタルズが悪いときに株価も冴えないのは当然

TOPIXベースで半数近くの企業が決算発表を終えた現在、その根拠がようやく目に見える形になってきた。グラフは日経平均の予想EPS(1株当たり純利益)と日経平均株価の推移を示したものである。

 

出所:Quickデータから筆者作成
[図表]日経平均の予想EPS(1株当たり純利益)と日経平均株価の推移 出所:Quickデータから筆者作成

 

予想EPSは3月早々にピークをつけ、株価のピークは3月22日につけた4万888円だ。予想利益が先行する恰好でピークアウトして、株価がそれを追って目先の天井を打ち、それ以降は右肩下がりの展開となってきた。日本企業の利益見通しが低下基調となるのに平仄を合わせて株価も弱含んでいるのが見て取れる。きわめて真っ当な株価の足取りである。

 

だから筆者はこの流れを悪いことだとは思っていない。ファンダメンタルズが悪いときに株価も冴えないのは当然である。この状況でむやみやたらに株価が上昇したりするとすれば、そちらのほうが不自然であり不健全な株高ということになるだろう。下がるときには素直に下がる。休むも相場だ。ここでちゃんと調整しておけば、次の上昇サイクルではしっかりとupward(上向き) の流れに乗れるだろう。ここは堪えどきと思うべき局面である。

株価が高く、売れる局面では売っておくのが得策

では、いつ反転のきっかけをつかめるだろうか?

 

5月22日のエヌビディア[NVDA]の決算に期待する声が多い。しかし、過度な期待は慎んだほうがよい。エヌビディアの決算はおそらく良好なものになるだろう。だが、投資家の高い期待を超えるほどのものが出なければ株価は売られる可能性が高い。そして投資家の期待が相当高くなっているいま、それを超えるのは難しいのではないか。

 

よって投資スタンスとしては慎重姿勢を維持したい。株価が高く、売れる局面では売っておくのが得策と考える。

 

 

広木 隆

マネックス証券株式会社

チーフ・ストラテジスト 執行役員

 

注目のセミナー情報

【国内不動産】10月3日(木)開催
【ローンのお悩みをズバッと解決】
保証会社役員登壇!まずは借入額を知ってから始める物件探しセミナー

 

【海外不動産】10月3日(木)開催
【特別プランをセミナー限定でご紹介!】
カンボジア・プノンペン初のアートコンドミニアム
Picasso Sky Gemmeの魅力徹底解説セミナー

 

【国内不動産】10月5日(土)開催
実利回り10%のリターンも可能!
訪日外国人が増えている今がチャンス!
注目の「戸建て民泊旅館業投資」とは?

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧