黒幕の存在
話によると、一成の妻が実質的な社長のように振舞っているようだ。また、社名の変更も検討しているという。
一成は、どちらかといえば以前からあまり表立ってリーダーシップを発揮するタイプではなく、言われたことをそのとおりに実行するような性格である。代表取締役に選任した理由も、自ら会社をコントロールしようとすることはないであろうとの判断からであった。
振り返って考えると、嫁が裏で糸を引いていた可能性が高いといまでは思っている。
まとめ:後継者の選定はじっくり慎重に
・長男などに拘らず人望のある適性の高い人物を後継者に据える必要がある
・遺産分割の際にも問題になるが、長男の嫁(または娘の夫)などが裏で糸を引いているケースがある
・「種類株式」や「属人的株式」の導入も検討し、しばらく様子をみることも対策のひとつである
・後継者の選定にあたっては独断で決めずに、多くの助言を得たうえで判断することも必要である
・仮に、株式を子供たちに等分で承継させる場合には将来的な争いのもとを作ることになりかねないことから基本的には1人に承継させるべきである
地主の相続における後継者選定にあたっては、以上のポイントに注意したい。
小俣 年穂
ティー・コンサル株式会社
代表取締役
<保有資格>
不動産鑑定士
一級ファイナンシャル・プランニング技能士
宅地建物取引士
本稿執筆者が特別登壇!>>11/13開催
『元メガバンカー×不動産鑑定士が教える
「地主」のための相続対策』出版記念セミナー
カメハメハ倶楽部セミナー・イベント
【12/10開催】
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
―税務調査を録音することはできるか?
【12/10開催】
不動産「売買」と何が決定的に違うのか?
相続・事業承継対策の新常識「不動産M&A」とは
【12/11開催】
家賃収入はどうなる?節目を迎える不動産投資
“金利上昇局面”におけるアパートローンに
ついて元メガバンカー×不動産鑑定士が徹底検討
【12/12開催】
<富裕層のファミリーガバナンス>
相続対策としての財産管理と遺言書作成
【12/17開催】
中国経済×米中対立×台湾有事は何処へ
―「投資先としての中国」を改めて考える