10年間「毎月10万円」を積み立て投資するとどうなる?
たとえば65歳定年の10年前つまり55歳から、毎年120万円(毎月10万円)を配当利回り4%の銘柄に投資するとしよう。その配当金を同じ銘柄に10年間再投資し続けると、10年後の退職時にはどのくらいの資金に増えているだろうか。
実際に配当金を再投資する場合、少額すぎて売買の最低単位に届かない場合があるが、ここでは頭の体操ということで実務上の問題は無視する。
10年間の合計運用額は、次の計算によって得られる。ちなみに4年目以降は計算の説明が煩雑になるので省略する。
- 1年目=元本120万円+配当4.8万円=124.8万円
- 2年目=1年目投資の再投資(124.8万円)×1.04+2年目投資(元本120万円+配当4.8万円)=129.7万円+124.8万円=254.5万円
- 3年目=1年目投資の再々投資(129.7万円)×1.04+2年目投資の再投資(124.8万円)×1.04+3年目の投資(元本120万円+配当4.8万円)=134.9万円+129.7万円+124.8万円=389.4万円
- 4年目=529.7万円
- 5年目=675.5万円
- 6年目=837.1万円
- 7年目=994.7万円
- 8年目=1155.4万円
- 9年目=1322.5万円
- 10年目=1496.3万円
以上のシミュレーションから、毎年年間120万円(毎月10万円)をコツコツ積み立て投資すれば、10年後には合計約1,500万円にも達することがわかる。その内訳は元本累計で1,200万円、配当金累計で約300万円だ。
目標の2,400万円には届かないが、このシミュレーションでは投資した銘柄の株価は10年間、1,000円で変わらないことを想定していた。この間に、株価が少しでも値上がりしていれば、意識的に忘れるようにしていた値上がり益(含み益)が「ボーナス」として期待できる。そうすれば、目標の2,400万円にさらに近づく。
ちなみに日経平均株価は過去10年間(2012年の終値と2022年の終値を比較)で2.5倍、過去9年間(2013年終値と2022年終値を比較)で1.6倍へ上昇している。
すべての銘柄が日経平均と同じ動きをするわけではないが、たとえば1年目に投資した資金120万円が日経平均株価と同じく10年後に2.5倍になっていると仮定すれば、総額は300万円に膨れ上がり、そのうち値上がり益は180万円となる。
2年目に投資した資金120万円も日経平均株価と同じく1.6倍になっていると仮定すれば10年後には192万円となり、含み益は72万円となる。
同様の仮定で過去の日経平均の動きに合わせて次々に計算を行なえば、3年目以降の値上がり益は次のようになる。
- 1年目=180万円(120万円×2.5-120万円)
- 2年目=72万円(120万円×1.6-120万円)
- 3年目=60万円(120万円×1.5-120万円)
- 4年目=36万円(120万円×1.3-120万円)
- 5年目=48万円(120万円×1.4-120万円)
- 6年目=12万円(120万円×1.1-120万円)
- 7年目=36万円(120万円×1.3-120万円)
- 8年目=12万円(120万円×1.1-120万円)
- 9年目=マイナス6万円(120万円×0.95-120万円)
- 10年目=マイナス12万円(120万円×0.90-120万円)
9年目、10年目の元金は残念ながら相場の下落で値下がり損が生じてしまったが、そのマイナス分も合算した10年間の値上がり益は438万円となる。
また毎年再投資された配当金も元金に組み入れられており、その部分にも値上がり益が生じているが、この計算はかなり煩雑になるのでここでは省略する。
こうした値上がり益はあくまで大胆な仮定を置いたうえでの計算結果だが、おおよその目安を知るうえで役に立つ。
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