今回は、海外投資の実践で着目したい「ひずみ」等について解説します。本連載は、国際自由人・藤村正憲氏の著書『国際自由人』(IBCパブリッシング)中から一部を抜粋し、海外投資で成功できるノウハウを分かりやすく具体的に解説します。

「ドル・コスト平均法」を活用して堅実に資産を増やす

ここでは、私の投資に対する考え方を紹介しよう。

 

デイ・トレーダーのように、短期的な売買を繰り返して大もうけしたい、という人もいる。それはそれでかまわないが、職業的に投資をやるのでない限り、成功するのは難しい。まして、海外投資は国内投資よりも情報が少なくなるので、短期的な利益を求める手法は、ギャンブルと大差なくなってしまう。

 

そのような投資をしていると、一回の成功で大もうけできることもあるし、一回の失敗で大金を失ってしまうこともある。一勝九敗の大富豪もいれば、九勝一敗の文無しもいる世界なのだ。本業を持ちながら投資をする人には、良い方法とはいえない。

 

投資を始めたばかりの人は、リスクが中程度以下の資産を長期で保有して、じっくり資産を増やしていく方法をとるのが無難だ。後で述べるように私は海外不動産投資をお勧めしているが、金融商品を買うにしても、はじめはドル・コスト平均法で積立投資をするなど、堅実に増やしていくのがよい。

 

ドル・コスト平均法というのは、要は毎月決まった額を積み立てていく方法だ。有利な相場のときは多く買えるし、悪い相場のときは少量だけ積み立てることになる。ドル・コスト平均法で買うと決めたら、相場がいいときに欲を出して買いすぎることもないし、相場が下げているときも、恐怖にひるまずに投資を続けることができる。

 

一気に大もうけはできないが、長い目で見たら、預貯金を超える利回りを確実に出すことができる。もちろん、投資経験を積んだら、もっと積極的な投資をしていってよい。

本来あるべき姿と現在の姿に「ひずみ」があれば・・・

「ひずみ」を見つける。これも、長期的な視点にたった考え方だ。例えば、中国は数千年にわたりアジアの中心だったが、植民地や共産主義の行き過ぎが続いて、二十世紀中頃までは低迷していた。でも、中国本来の「格」を歴史的に見れば、当然世界の超大国に返り咲くべき存在だった。ここに、本来あるべき姿と現在の姿との間に大きな「ひずみ」が存在していたのだ。このひずみが解消されようとするとき、投資やビジネスのビッグチャンスが生まれるのだ。

 

香港やマカオと、対岸にある中国本土の珠海(ジュハイ)の町との間にも、ひずみが存在している。香港は世界の金融の中心地として経済が高度に発展しているが、土地が限られており、中心部の家賃は目の玉が飛び出るほど高い。マカオは観光やカジノでの収入で成り立っている国家だが、中心部に店を構えようとしたらこちらも百平米で月額五百万円ほどと、東京の超一等地なみだ。

 

一方で、その背後に控える中国側の珠海は、広大な土地があり、物価や家賃も驚くほど安い。2LDKのマンションが、二万円台で借りられるほどだ。だから、珠海から香港へ毎日通勤する人も多い。香港やマカオまでほんの一時間ほどの距離なのに、あまりにも違いすぎる。

 

このような格差がいつまでも続くはずがない。香港やマカオへのアクセスのよさと、安いコストに目をつけて、珠海に人やカネが流れ込むのは、時間の問題といってもよい。現に、珠海には高層ビルがどんどん建設されている。2015年には、香港国際空港から珠海まで、全長35キロの橋が開通する予定で、そうなると、経済の流れは一気に加速するはずだ。

 

私が今ビジネスをしているジョホール・バルも、同じような状況にある。東南アジアの心臓ともいえるシンガポールから車でわずか30分だが、広大な土地があり、物価もシンガポールの3分の1ぐらいだ。ここにも、大きなひずみが存在していたが、今そのひずみが大きく解き放たれようとしている。ジョホール・バルについては、あとで詳しく見ていこう。

国際自由人

国際自由人

藤村 正憲

IBCパブリッシング

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