今回は、開発が加速するマレーシア「ジョホール・バル」の近況について解説します。本連載は、国際自由人・藤村正憲氏の著書『国際自由人』(IBCパブリッシング)中から一部を抜粋し、海外投資で成功できるノウハウを分かりやすく具体的に解説します。

日本人投資家に紹介しているコンドミニアムの仕様

私は二〇一〇年から、ジョホール・バルのコンドミニアムを日本人投資家に紹介してきたが、その最初の物件MOLEK PINE3が、先ごろ完成した。ゴルフコースやジャスコまで車で五分、日本人学校、シンガポール国境までも車でわずか十五分の便利な場所で、セキュリティも万全の高級住宅街地区に立つコンドミニアムだ。

 

デベロッパーは、ジョホール・バル出身のクオークグループ。五兆円規模の巨大財閥で、傘下にシャングリラ・ホテルも擁している。小さい2LDKのユニットでも百三十平方米ぐらい。四百平方米を超えるユニットもある。日本では考えられないほどハイグレードな仕様のコンドミニアムだ。

 

何よりの特色は、半露天の温泉があること。ジョホール・バルの夜景を眺めつつ、ビールを飲みながら露天風呂を楽しめる。ほかにも、共用スペースが充実していて、百人規模のパーティーも開催できるし、友達同士でバーベキューをやってもいい。もちろんプールやテニスコートもある。東京ではちょっと考えられない、贅沢なつくりだ。

 

このコンドミニアムを買った人の中には、自分で住んでリタイアメント生活を満喫するつもりの人もいるし、賃貸に出したり、値上がり益を狙っている人も多い。

 

LITTLE JAPAN のコンセプト
LITTLE JAPAN のコンセプト

 

日本人が不便を感じずに暮らしていける街づくり

ここMOLEKPINE3で、私たちはLITTLE JAPANというプロジェクトをはじめた。日本のクリニックや学習塾などに進出してもらって、日本人が、不便を感じずに暮らしていける街づくりを目指しているプロジェクトだ。

 

すでに述べたが、ジョホール・バルはシンガポールが近く、リタイアメント生活やビジネスの拠点として適しているし、イギリス系のインターナショナル・スクールが多数あるから、子どもにグローバルな教育を受けさせるにも適している。この街を足がかりにして、日本人が海外に出て、人生でやりたいことを実現してもらいたいと思う。それが、私の大きな夢だ。MOLEKPINE3では、一週間、一か月単位の短期滞在もできる。日本語が話せるメイドを雇って、家事から解放された快適な暮らしを楽しみながら、海外生活のよさを味わってもらいたい。

 

「イスカンダル・プロジェクト」のもと、ジョホール・バルの開発はどんどん進んでいる。町中どこを走らせても、新しい建物が作られているように感じる。二〇一二年にはアミューズメント・パークのレゴランドやサンリオランドがオープンしたし、イギリスのパインウッド・スタジオも、アジア太平洋地域向けの巨大な映画製作スタジオをオープンした。シンガポール・マネーもどんどん流入してきて、イスカンダル・プロジェクトには、すでに三兆円を超える資金が投入された。シンガポールとの間に地下鉄が開通し、高速鉄道が首都クアラルンプールとの間を往復するようになれば、この勢いはさらに加速するだろう。この勢いを利用して、私たちは今後とも優良な投資物件を開発し、日本に紹介する仕事を続けたいと思っている。

 

ただし、私たちはいつまでもアジアだけを見ているわけではない。ここ数年、アジアの不動産価格は全般に上がってきたから、先進国の物件が相対的に見て割安になってきたのも事実だ。だから、これからは、アメリカに移るかもしれないし、ヨーロッパやイスラム諸国の案件も取り上げていくことになるだろう。

 

過去の成功例にこだわって時代の流れについていけなければ、投資は失敗する。つねに世界にアンテナをはり、人に先んじて情報を集めて動く。これが、海外投資で勝ち続けるための鉄則だ。私は、日本の投資家のよき水先案内人として、これからもがんばっていきたいと思っている。

国際自由人

国際自由人

藤村 正憲

IBCパブリッシング

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