※画像はイメージです/PIXTA

コロナ禍が収束してから、ニュージーランドのオークランドでは徐々に不動産マーケットも回復。物件は不足傾向で、投資家のチャンスともなっています。NZ不動産売買のリアルな現場から、最新事情をレポートします。※本記事は、2024年4月5日現在の情報に基づいて執筆されています。

外国人枠がある物件、購入は4月末まで…締切間近に

これまでも何度か記事で発信していますが、2018年10月より、ニュージーランド政府の規制によって、外国人は中古物件を購入することができなくなりました。

 

外国人が購入できるのは、20戸以上の集合住宅が新築開発される際に、開発会社が認可を得た外国人枠が確保されている物件と、商業用物件のみとなっています。

 

現在販売している外国人枠のある物件が完成間近となり、4月末でその枠も終了となります。70万NZドルから180万NZドル台の予算がある方は、オークランドの賃貸物件への投資が、ギリギリ間に合うかもしれません。

 

ニュージーランドは、効率的な賃貸運営が可能で、物件価格も比較的安定し、将来のキャピタルゲインも期待できる国です。資産分散にも役立ちますので、関心がある方は、検討されてはいかがでしょうか。

 

筆者はこの国と縁ができて36年、移住して28年が経過しました。移民の受け入れが強化され、街は近代化・国際化が進んでいますが、まだマーケットは小さく、さまざまなチャンスがあります。

賃貸物件探しが困難なオークランド、家賃の上昇止まらず

コロナ禍の時期、アパートメントは空室の増加や家賃の下落など、多くの問題が起こっていたオークランドの不動産マーケットですが、徐々に回復し、現在では家賃の上昇が続いています。

 

また、テナントとのいざこざも増え、管理マネージャーは賃借人の身元調査を強化しています。また、移民の増加も影響し、さらに賃貸物件探しが困難になっています。身元保証人が必要になることから、移住者で身寄りがない方の場合、二重に大変な状況です。

 

さて、シティのアパートメントと、郊外の住宅地の家賃相場をご紹介したいと思います。

◆シティのアパートメント

 

1ベッドルーム:350~400 NZドル

2ベッドルーム:450~600 NZドル

3ベッドルーム:650~1,000NZドル

 

◆郊外の住宅、セントラル地区

 

〈2ベッドルーム〉

長屋ユニット:450~650NZドル

タウンハウス:600~700NZドル

 

〈3ベッドルーム〉

戸建て:700~1,000NZドル

タウンハウス:650~800NZドル

 

日本からの移住者の方のみならず、ニュージーランド国内の地方都市からオークランドに来た方々も、賃貸物件探しの際、気に入った物件に出会うまでオファーをかけない方が多いようです。

 

そのため、希望する物件に複数の希望者が出てしまい、家主に選んでもらえない、契約成立しにくい、といった状態が起こりがちです。そしてまた最初から検索、内覧へ…という工程を繰り返していると、物件探しだけで1週間たってしまうこともあります。オファーを出しては断られ…の連続で、嘆いておられる方もたくさんいます。

 

物権確保のコツは「パーフェクトではないけれど、ここなら住んでもいいな」と思う家があったら、ひたすら申請をしていくことです。家主から選ばれればラッキーですし、二股かけてひとつキャンセルするくらいのハートの強さがないと見つけられません。

 

二股をかけるのを遠慮し、本命の家が見つかるまでオファーしないでいると、土壇場で契約が決まらなければ、また一からやりなおしです。時間も手間もガソリン代も無駄になってしまいます。

現地で住宅購入を希望する人へ、プロからのアドバイス

このように、オークランドでは賃貸物件が慢性的に不足していることから、投資家の皆様にはチャンスがあります。誰もが「住みたい」と思う物件を購入しておけば、空室率は少ないでしょう。

 

田舎のほうは、もともと自己物件所有率が高く賃貸物件数が少ないので、比較的短期で次のテナントが見つかります。

 

オークランドは人口増加による交通ラッシュなど、さまざまな課題はありますが、ニュージーランド自体は投資家を歓迎し、求めていますので、さまざまなところにチャンスがあります。興味のある方は、ぜひ検討してみてください。

転職先で驚いた…不動産業界にも押し寄せる、デジタル化の波

私事ですが、20年間所属していた大手不動産会社から、2018年に創業したばかりの不動産会社へ移籍しました。新天地での業務スタートです。

 

不動産仲介会社は一般的に、オフィスを構え、フランチャイズ化して経営されることが多いのですが、新しい会社は違います。

 

●勤務場所は在宅もしくは売買物件の現場。オフィスはなし

●家探しのリスト検索はすべてオンライン

●SNSを利用した広告展開を強化

●会議や研修はすべてZoom

●事務関連は本部に雇用されたサポートチームが稼働

●各種契約も、顧客とのやりとりも、基本は独自のオンラインシステムで対応

 

不動産の販売方法は、オークション、定価付け、ネゴシエーションといままで通りですが、ペーパーレス、オフィスレスと時代の最先端で、経費節減。情報はすべてオンラインで共有し、タイムリーに伝播していきます。

 

正直、ここまでくると「そのうちセールスマンも不要になるのでは…?」と思わなくもありませんが、やはり、人が暮らす物件を販売するには、人と人のコミュニケーションが不可欠だと信じ、引き続き、マイホーム選びや、不動産投資へのコンサルタント業務にいそしんでいます。

 

一色 良子
Goo Property NZ LTD 代表取締役社長
Arizto Ltd 所属

 

 

注目のセミナー情報

​​【税金】11月27日(水)開催
~来年の手取り収入を増やす方法~
「富裕層を熟知した税理士」が考案する
2025年に向けて今やるべき『節税』×『資産形成』

 

【海外不動産】11月27日(水)開催
10年間「年10%」の利回り保証
Wyndham最上位クラス「DOLCE」第一期募集開始!

 

​​【事業投資】11月28日(木)開催
故障・老朽化・発電効率低下…放置している太陽光発電所をどうする!?
オムロンの手厚いサポート&最新機種の導入《投資利回り10%》継続を実現!
最後まで取りつくす《残FIT期間》収益最大化計画

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録