(※写真はイメージです/PIXTA)

結婚の多様化が進む近年、晩婚・晩産は珍しくないものになっています。しかし、人生の三大支出の山が定年前後に一気に押し寄せ、家計が火の車になる家庭も少なくありません。本記事では、FP相談ねっと・認定FPの小川洋平氏が、大沼さん(仮名/70歳)の事例とともに晩婚家庭の老後資金計画の注意点について解説します。

資産を蓄えてリタイアしても、老後破産と隣り合わせなワケ

現役時代の収入は高く、リタイア時に十分な資産を残していたはずの大沼さんでしたが、一生のスパンでお金を見える化できておらず、現役のころの収入の水準でマンションを買い、日々の生活費を使っていたことに問題があります。

 

57歳で結婚し長男を授かった大沼さんは、子供が成人し独立する前に自分が退職することは考えられたことです。

 

しかし、若い妻と結婚することができ舞い上がってしまったのか、リタイア後の生活を考えずにマンションを購入し、毎月の生活費もあまり気にせずに使ってしまっていたことが問題でした。

 

また、資産が底を尽いたころにようやく非常勤で働くことを考えた大沼さんでしたが、65歳でリタイアした際にその決断ができていれば資産を失うことはなかったでしょう。

 

将来設計から家計をシミュレーションし、一生黒字でいることができるように働き方や資産の取り崩し方など、資金計画を考え、またこういったシミュレーションを踏まえて無理のない金額でマンションを購入するなど、実行していればこのような事態を避けることができたかもしれません。

 

夫婦で今後のライフスタイルやお金のこととしっかり向き合い、どう生きていきたいのか、戦略を考えることが必要だったといえます。

晩婚家庭の老後破産リスク

出産が遅かったケースは特に注意が必要ですが、現役時代の収入が高くても計画的にお金を使わないと今回の大沼さんのようなことになってしまいます。

 

厚生労働省の2019年に行われた人口動態統計によると、初婚の年齢の上昇に伴い再婚の年齢も上昇し、男性においては平均で43.7歳というデータがあります。

 

仮に44歳で再婚し、1年後の45歳で子供ができればちょうど定年退職のころに最も進学資金が掛かる時期に差し掛かるということになります。

 

ですので、今後の収入と支出の予測を立て、しっかりご自身が望む人生設計を実現できる人生設計を考えることが必要です。

 

高齢になり再婚した場合等は特にそういった計画を立てることが大事ですので、いまの収入が高く余裕があったとしてもお金の計画をしっかり立てていきましょう。

 

 

小川 洋平

FP相談ネット

FP

注目のセミナー情報

【国内不動産】5月20日(月)開催
他を圧倒する「高利回り」&「賃料上昇」を実現!
いま、中小企業が取るべき経営戦略
新しい収益基盤を構築する「オフィス投資」の全貌

 

【事業投資】5月25日(土)開催
驚異の「年利50% !?」“希少価値”と“円安”も追い風に…
勝てるBar投資「お酒の美術館」とは

 

【国内不動産】6月1日(土)開催
実質利回り15%&短期償却で節税を実現
<安定>かつ<高稼働>が続く
屋内型「トランクルーム投資」成功の秘訣

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走

 

 

※プライバシー保護の観点から、実際の相談者および相談内容を一部変更しています。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録