(※写真はイメージです/PIXTA)

結婚の多様化が進む近年、晩婚・晩産は珍しくないものになっています。しかし、人生の三大支出の山が定年前後に一気に押し寄せ、家計が火の車になる家庭も少なくありません。本記事では、FP相談ねっと・認定FPの小川洋平氏が、大沼さん(仮名/70歳)の事例とともに晩婚家庭の老後資金計画の注意点について解説します。

ローン完済でゆとりの老後を送るはずが…

大沼諭さん(仮名/70歳)は元医師です。勤務医として長年病院に勤務し、月収は100万円を超えていました。そんな大沼さんは、最後は名残惜しくもありましたが、「もう激務ともお別れだ」と今後の自由な生活に胸を弾ませ、65歳で退職。20歳年下の沙月さん(50歳)と度々海外旅行に行くなど、誰もが羨むゆとりの老後を謳歌していました。沙月さんの幸せそうな様子を見る大沼さんの表情は大変得意げでした。

 

大沼さんは退職時、2,000万円程度の退職金と、現役のころに貯めてきた預金資産が3,000万円、生命保険の解約返戻金で1,000万円程度と、合計で6,000万円の資産を保有していました。

 

しかし、大沼さんが妻である沙月さんと結婚したのは大沼さんが57歳になるころ。そしてその後に授かった子どもはまだ中学生です。さらに、同じタイミングで7,000万円のマンションを購入しています。退職時にはまだローンの残高が約4,500万円ありましたが、その全額を退職時に繰上げ返済していたのでした。

 

「毎月の返済もきれいになくなり、老後の資金も1,500万円あり、ゆとりの老後を……」このように考えていたのでした。

 

しかし、退職時には親子3人で海外旅行に出かけて大盤振る舞いし、また、現役のころの支出の癖が退職後も続き、毎月50万円程度を支出している状況です。

 

一方、収入は大沼さんの公的年金が月額で19万円程度です。毎月目に見えて減っていく預金残高に不安になり、倹約を心掛けるように妻の沙月さんにも話をしていましたが、お金が減ってしまう根本的な問題点を気が付かないまま、ついには生命保険の解約返戻金もすべて使い果たしてしまったのでした。

 

仕方なくマンションを手放すことを考えた大沼さんでしたが、妻の沙月さんはマンションを離れることに反対しています。

 

泣く泣く今生の別れを誓ったはずの病院へ戻り、非常勤の医師として勤務することに。月額30万円程度の収入を得ることで毎月家計はなんとかやりくりできてはいますが、一向にお金も貯まらず、もし自分が働けなくなれば年金だけでは家計をやり繰りすることができません。

 

長男も大学進学を目前にし、家計も余裕がないため是が非でも国公立大に進学して欲しいと考え有名進学塾に通わせています。

 

「いつまで働かなければならないのだろうか……」これから掛かるであろう進学資金のことも含めお金の不安を抱えていたのでした。

 

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