部下を励ますための「不幸自慢」は“逆効果”…落ち込んでいる部下に上司がすべき「声かけ」のコツ【マネジメントのプロが解説】

部下を励ますための「不幸自慢」は“逆効果”…落ち込んでいる部下に上司がすべき「声かけ」のコツ【マネジメントのプロが解説】

誰しも仕事で落ち込むことはあります。部下が落ち込んでいるとき、上司はどのような対応をすべきなのでしょうか。そこで今回は、横山信弘氏による著書『若者に辞められると困るので、強く言えません』(東洋経済新報社)から、落ち込んでいる部下への“適切な”対応を見極めるコツについて解説します。

部下に「ガス抜き」をさせないようにしよう

 

「溜まっているものは、吐き出したほうがスッキリする」と言う人がいる。気分転換、ストレス解消のために「ガス抜き」を推奨する書籍も多い。

 

私は絶対にやめたほうがいいと思っている。先述したとおり、「追体験」をするため、ネガティブな思考が強化されるだけだからだ。

 

それゆえに、「俺には、お前の話を聞いてやることしかできないから」と部下に声をかけるマネジャーは気をつけるべきだ。「傾聴の大切さ」を研修で習い、やたらと部下に声をかけ「何でも聞くから、話せ」というマネジャーがとても増えている。

 

だが、下手な傾聴はやめよう。しかも、部下が「聞いてください」と言ってもいないのに、「落ち込んでるんだろ。言えよ。私が聞いてあげるから」と働きかけるのは、単なるマネジャーの自己満足だ。無意識のうちに「私は君のよき理解者だ」とアピールしたいがための行為になっていないか。気をつけよう。

 

基本的には、部下と目を合わせず、心で見守るだけでいい。心で見守っていると、感度が上がり、ちょっとした部下の言動に対して敏感になる。

 

「課長、来週の案件で相談に乗ってほしいことがあるんですが」

 

「おう。どうした?」

 

落ち込んでいる要因には触れず、未来に向かって動き出そうとしている部下に対し、親身になって接してやればいい。​声をかけるにしても、

 

「そういうときもあるさ」

 

「ドンマイ、ドンマイ」

 

と言う程度でいい。そうして、「正しい努力を続ければ、必ず自分の糧になる」という思考を、部下の脳にしっかりと築き上げるサポートをするのだ。部下本人は、上司のおかげで前向きになれたとは認識できないだろう。でも、それでいいのだ。

 

上司は手柄を欲しがってはならない。

 

 

横山 信弘

株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長

経営コンサルタント

 

※本記事は『若者に辞められると困るので、強く言えません』(東洋経済新報社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

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