部下と良好な関係を築くために「褒める」より100倍大切な「あること」とは?【マネジメントのプロが解説】

部下と良好な関係を築くために「褒める」より100倍大切な「あること」とは?【マネジメントのプロが解説】

「部下をどう褒めたらいいのかわからない」と悩む上司は少なくありません。自然に褒めることができなければ、部下を育成するために「意識して褒める」ことも必要です。今回は、横山信弘氏による著書『若者に辞められると困るので、強く言えません』(東洋経済新報社)から、部下を褒めるときのポイント、そして「褒めるよりもっと大切なこと」を解説します。

部下の「存在承認」を満たす効果的な方法

 


「日々の感謝」のことを、コーチング用語で「アクノリッジメント」と呼ぶ。存在承認と表現すれば、わかりやすいだろう。

 

とはいえ、「君のおかげで、助かっている。ありがとう」と、毎日のように言える人は少ないだろう。照れ臭いから、言えても1週間に1回だ、という人も多い。

 

しかし、誰だって毎日のようにできることがある。それが、そこに部下が存在していることを認めることだ。


これが存在承認である。やり方は、とても簡単。シンプルだ。


名前を呼んで、挨拶するだけ。声をかけるだけでいい。
 

「田中さん、おはようございます」
「吉田さん、お疲れ様」


これでいい。短いフレーズだが、効果抜群だ。こんなに「タイパ」の高いコミュニケーションはないだろう。
 

「即レス」も存在承認の1つだ。部長や課長、他の先輩からのメールにはレスが早いのに、自分のメールへのレスが遅いと、「自分の存在が軽んじられている」と思い込むものだ。


どんなに傾聴を心がけていても、いつもメールのレスが遅いのであれば、マイナス効果のほうが高い。
 

自分の都合のいいタイミングで「何でも話を聞くぞ」「困ったことがあったら、いつでも相談してくれ」と呼びかけても、部下はその気にならない。日ごろから自分の存在をスルーしておいて、それはないだろう、と部下は思うからだ。


評価や待遇を改善するより、まずは日ごろの「アクノリッジメント」に力を入れよう。

 

 

横山 信弘

株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長

経営コンサルタント

 

※本記事は『若者に辞められると困るので、強く言えません』(東洋経済新報社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

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