利下げも近い?…FRBによる「量的引き締め見直し」背景にある2つの「翌日物金利」【マクロストラテジストが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)
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市場規模は、「レポ」のほうがはるかに大きい
ここが大事ですが、両者の規模を比べると、[図表5]に示すとおり、レポのほうが圧倒的に大きいことがわかります。
フェデラルファンズ取引は、日々の銀行間のランダムな預金移動に伴う預金の過不足、いわゆる「資金尻」を調整する性格のものであり*、大規模にはなりません(*家計や企業が1日の間に無数の振り替えや振り込みを実行すると、その日の終わりにたまたま預金の入金が多い銀行と、たまたま出金が多い銀行がランダムに生じますが、前者から後者に資金を貸し付けるのがフェデラルファンズ取引の主たる役割です)。
また、無担保でリスクが高いことから、どの金融機関も他の金融機関に多額の貸付を実行することはありません。
他方のレポは有担保ですし、レポこそが資本市場を支えています。
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重見 吉徳
フィデリティ・インスティテュート
首席研究員/マクロストラテジスト
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フィデリティ投信株式会社
マクロストラテジスト
大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了後、農林中央金庫にて、外国証券・外国為替・デリバティブ等の会計・決済業務および外国債券・デリバティブ等の投資・運用業務に従事。
その後、野村アセットマネジメントの東京・シンガポール両拠点において、グローバル債券の運用およびプロダクトマネジメントに従事。
アール・ビー・エス証券にて外国債券ストラテジストを務めた後、2013年にJ.P.モルガン・アセット・マネジメントに入社、2019年同社マネージング・ディレクターに就任。ストラテジストとして、個人投資家や販売会社、機関投資家向けに経済や金融市場の情報提供を担う。2020年8月、フィデリティ投信入社。
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