オーナーだけでなく、地域をも救うリノベーションの可能性
今回の物件は神戸の繁華街・三宮まで徒歩圏内にあり、利便性の高い立地です。
また、裏山から六甲山へハイキングにも出かけられるため、アウトドア好きな人なら気に入ってくれるのではないかという目論見から、玄関には大型のクロークを用意しました。さらに、昨今の働き方の変化にも対応できるよう、2階のフリースペースはテレワークも可能な設計にしました。
前述の通り、DIY可能な物件なので、「住みながらおうち時間を楽しんでね」という思いを込めて「自分の好みの家は住みながらつくればいい! DIYのできる賃貸住宅」という宣伝文句で入居者を募集しました。
入居後に壁面へ棚を取り付けたり、家具を作ったり、塗装をしたり……いまよりもセンス良く、素敵な空間に作り上げられる点に魅力を感じる人が入居してくれればいいなと思いながら、問い合わせを待ちました。
すると、なんと募集開始から2日で問い合わせがあり、工事中にもかかわらず3組が来場しました。そして、その日のうちに申し込みが決まったのです。
ちなみに工事費用は当初想定していた予算を大きくオーバーしてしまいましたが、表面利回りは20%程度ですので、5~6年で投資資金は回収できる見込みです。
空き家問題は、今後もっと大きな規模になっていくことが予想されます。
そんななか、今回紹介したようなリノベーションは、物件の所有者のみならず、地域や不動産経営者にも有益な結果をもたらす可能性を秘めています。空き家の再利用は、地域の空き家を減らすだけにとどまらず、工夫次第では収益物件として地域経済を回す「お宝不動産」を生み出すことにもつながるのです。
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