今回の相談者は、仕事のパフォーマンスに対して手取り金額が少ないと嘆く大手医療機器メーカーのエリート営業マン。「税金対策」のために賃貸経営を始めますが、後に、自身が大規模な詐欺事件に巻き込まれていることに気づきます。本稿では、株式会社JKASの「不動産投資に困ったときのあなたの街の相談窓口」代表を務める中村悠樹氏が、相談事例に基づき不動産業界に跋扈する詐欺の手口について解説します。
「税金対策」のために投資用不動産の購入を検討
本橋さん(仮)は大手医療機器メーカーの営業マン。成績の良かった彼の額面給与は多く、そのために税金も高かったため、頑張りの割に手取り額が少ないことに不満を持っていました。
毎月、給与明細に記された所得税や住民税をみるたびに、「税金さえなければ…」と不満に感じ、「税金対策」という言葉は本橋さんのなかで注目のキーワードになっていたといいます。
そんな心のうちを同僚に吐露したところ、同僚は不動産を使った税金対策を教えてくれました。「そんな方法があるなら、詳しく聞いてみたい」と興味を抱いた本橋さん。同僚に、不動産業者を紹介してもらうことにしました。
後日実施した面談で不動産業者が勧めてきたのは、ファミリータイプのマンションの賃貸経営。毎月の収支は多少の赤字になりますが、あえて赤字収支を出すことで、税金を減らせるのだといいます。
・空室リスクはあるが、家賃保証がついているので安心
・団体信用生命保険がついているため、生命保険変わりになる
・大きなレバレッジを利かせられるため、貯金よりも資産形成に有効
不動産業者のこうしたセールストークに魅力を感じ、本橋さんは契約を決めました。
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株式会社ミライノユウ希
代表取締役
株式会社ミライノユウ希 代表取締役
JKAS不動産投資に困ったときのあなたの街の相談窓口 代表
【経歴】
大学卒業後、株式会社大塚商会に勤務。主に複合機のセールスで支店TOPセールス、全国セールス年間賞に6年連続入賞を果たす。その後、リクルート、シスコシステムズと大手2社を経験。
学生時代、父親が不動産に失敗して22億円の借金を抱え破産。自宅の売却と引越し、両親の離婚を経験し、「自分自身は不動産での失敗をしたくない」との思いを強める。
30歳のとき不動産業に挑戦。人格者である社長の人柄に惚れ、東京・国分寺市の株式会社エイゼットに入社し、買取再販・売買賃貸仲介・リフォーム・宅地開発・分譲に携わる。
その後、自宅を含め、不動産を5件購入。不動産業会社員を約6年間経験した後、リフォーム・不動産売買仲介を主事業とする株式会社ミライノユウ希を設立。
「カボチャの馬車事件」の被害者代表である一般社団法人ReBORNs冨谷皐介氏とタッグを組み、不動産投資詐欺被害者の救済活動にも当たっている。
趣味は空手。
2020年2月 株式会社ミライノユウ希を設立
2020年 株式会社JKASの代表・西上正通氏と出会い、JKASに加盟
2022年 株式会社JKAS「不動産投資で困ったときのあなたの街の相談窓口」代表に就任
【保有資格】
宅地建物取引士
二級建築施工管理技士
二級土木施工管理技士
JKAS不動産投資で困ったときのあなたの街の相談窓口 HP
著者プロフィール詳細
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