「うっかり」話したことで、追徴課税に
さて、話は戻りますが、Aさんは和やかに世間話をしながら調査官と過ごしていました。こんな穏やかな調査官で運がよかったなと思っていたくらいでした。そして調査も終盤を迎えるころ、調査官は告げます。
調査官「申告書を見ると、自動車の計上がないですね。メルセデスのAMGですと、その年式の買取相場ですと1,400万円になりますね。それからリゾート会員権もないですね。確か、〇〇のリゾート会員権ですよね。通帳からリゾート会員権の年会費の引き落としがありますね。こちらは取引相場があるものなので、その評価額と預託金を合わせた金額になります。こちらも600万円になりますね」
和やかに話していたその内容から、調査官は、申告漏れを見つけていました。この申告漏れにより、Aさんは本税300万円、加算税30万円を支払うことになってしまったのです。
Aさんは思ってもいないところで指摘され、愕然としました。自動車については、確かに父から譲り受けたものではあるのですが、父が身体を壊してからは、Aさんが乗っていたので、自分のもののように思っており、うっかりしていました。
それからリゾート会員権についても父親から詳しくは聞いていなかったので盲点でした。
このように、調査官は世間話をしにきているのではなく、しっかり、ポイントを探して常に目を光らせているのです。
木戸 真智子
税理士事務所エールパートナー
税理士/行政書士/ファイナンシャルプランナー
\「税務調査」関連セミナー/
相続税申告後、約1割の人が「税務調査」を経験?!
“申告漏れ”を指摘されないためのポイント>>11/19開催
富裕層だけが知っている資産防衛術のトレンドをお届け!
>>カメハメハ倶楽部<<
カメハメハ倶楽部セミナー・イベント
【12/10開催】
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
―税務調査を録音することはできるか?
【12/10開催】
不動産「売買」と何が決定的に違うのか?
相続・事業承継対策の新常識「不動産M&A」とは
【12/11開催】
家賃収入はどうなる?節目を迎える不動産投資
“金利上昇局面”におけるアパートローンに
ついて元メガバンカー×不動産鑑定士が徹底検討
【12/12開催】
<富裕層のファミリーガバナンス>
相続対策としての財産管理と遺言書作成
【12/17開催】
中国経済×米中対立×台湾有事は何処へ
―「投資先としての中国」を改めて考える