(※写真はイメージです/PIXTA)

夢のマイホームを手に入れたものの、長きにわたる「住宅ローン」の返済に苦労し、終の住処が重荷になってしまう人も少なくありません。住宅ローン・不動産分野で活躍するブロガーであり、公認会計士の千日太郎氏は「定年時のローン残高の目安は1,000万円」と言います。千日氏の著書『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より、老後に住宅ローンを残さないために、今できることを見ていきましょう。

10年間で1,000万円貯めるため、今すぐできる貯蓄術とは?

【変動費は項目別に「袋分け」にして無駄をカット】

家計の変動費とは、食費や外食費、日用品代、レジャー費、交際費などです。変動費の引き締めには、「袋分け」にして、ひと月の予算を決めて使うのが有効です。多くの貯蓄がある人ほど、毎日の出費に敏感です。

 

もちろんすべての項目を見直すのではなく、「これはいらないな」と思うものを率先してカットしていくようにしましょう。お金の使い方に優先順位をつけることが、節約が長く続く秘訣なのです。

 

【減らせない支出に備えてデパート商品券】

慶弔やお中元、お歳暮などの交際費はなかなか削れないものです。この場合はデパート「友の会」もお勧めです。毎月1万円を12か月積み立てると、13万円分の金額が利用できるというものです。1年で12万円が13万円になるならば、確定した利回りとしては大きいでしょう。

 

しかし、これは確実にそのデパートで13万円の必要な支出があるのであれば、という条件が付きます。

 

【積立貯金は「天引き貯蓄」で無理なく習慣化する】

会社に制度があれば、給与天引きで貯められる財形貯蓄を、なければ銀行の自動積立定期預金を利用しましょう。「天引き貯蓄」で引かれた分は最初からなかったものと考えて、残ったお金で生活する習慣を付けます。

 

【積み立ては1日でも早く1円でも多く】

積み立てをするなら、とにかく1日でも早く始めてください。どの商品で積み立てようかと迷っている間に、せっかく捻出したお金を使ってしまうことになりかねません。目標額が同じなら、早く始めて長く積み立てる方が、毎月の積立額は少なくてすみます。積み立ての最大のパワーとなるのは「時間」です。そして、同じ期間積み立てるなら、1円でも多く始めた方が多く貯まります。

 

【投資初心者ならつみたてNISAやiDeCoから投資に挑戦】

1か月に積み立てに回せるお金に余裕があるなら、毎月1万円でいいので積立投資信託に挑戦しましょう。銀行預金は低金利すぎて利回りは期待できません。投資商品を積み立てで始めることで、少しずつ投資に慣れていくことができます。

 

つみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)なら、積み立てで投資信託を買うことができますし、利益分にかかる税金は非課税というメリットもあります。

 

【まとまった貯金は高金利の定期預金へ】

積み立てである程度貯まったら、その一部を高金利の定期預金に預け替えましょう。例えば大手銀行の場合、1年定期で金利は0.01%(300万円未満)ですが、ネット定期ではより高い金利、中には大手銀行の40倍という商品もあります。

 

これらは少額では利用できないことがあり、ある程度資金があるからこそ受けられる恩恵ともいえます。50~100万円を目安に検討しましょう。

 

【分からないものには投資せず長期で持てる投資を】

さらに貯蓄金額が増えて、いざというときに備えられるお金が十分に確保できたら、資産を増やすためにも本格的なリスク資産(株式投資など)を組み入れましょう。リスク資産に投資する上でのポイントは、短期で結果を求めようとしないこと、一つの投資対象に集中しないこと、よく分からないものに投資しないことです。

 

 

千日 太郎

オフィス千日 代表社員
 

 

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※本連載は、千日太郎氏による著書『住宅破産』(エムディエヌコーポレーション)より一部を抜粋・再編集したものです。

住宅破産

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千日 太郎

エムディエヌコーポレーション

日常の家計収支の面では賃貸も住宅ローンも同じです。住宅ローンを滞納すると、住宅を手放さなければならなります。マイホームの使用価値を享受するために所有者が払うリアルな金額は毎月の住宅ローンの返済額です。マイホーム…

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