今週の注目点:米小売売上高などの米景気指標発表
とくに日本のメディアは、米ドル/円の変動を日銀の金融政策など「日本要因」で説明する傾向が強い印象があります。ただこれまで見てきたように、最近にかけての米ドル/円は日米長期金利差と高い相関関係が続き、その長期金利差には「米長期金利の影響」が圧倒的に大きかったというのが実際のところでしょう。
その意味では、米ドル/円の行方を考える上では、米景気の見極めが最重要テーマとなります。
その米景気について、今週も以下のように多くの経済指標発表が予定されています。
<16日>
1月NY連銀製造業景気指数……前回-14.5%、予想-3%
<17日>
12月小売売上高総合……前回0.3%、予想0.4%
同コア……前回0.2%、予想0.2%
<18日>
1月フィラデルフィア連銀景況指数=前回-10.5%、予想-6%
これらの結果から、米景気減速の程度を確認しながら、「米金利上昇=米ドル高・円安」がまだ続くのか、「米金利低下=米ドル安・円高」再開に向かうかを見極めることになりそうです。
以上を踏まえ、今週の米ドル/円は142~147円のレンジで予想したいと思います。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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