日本のメディア報道は誤り!?…為替のプロが分析する米ドル/円の「変動要因」【米ドル/円の予想レンジ】

1月16日~22日の「FX投資戦略ポイント」

日本のメディア報道は誤り!?…為替のプロが分析する米ドル/円の「変動要因」【米ドル/円の予想レンジ】
(※画像はイメージです/PIXTA)

足元の為替市場では、米ドルが一時146円台まで円安に戻すなど、米ドル高・円安の動きが強まりました。そのようななか、特に日本のメディアが伝える米ドル/円の変動要因に異論を唱えるのが、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏です。吉田氏が考える米ドル/円の変動要因とはなんなのか、米ドル/円の予想レンジもあわせてみていきましょう。

今週の注目点:米小売売上高などの米景気指標発表

とくに日本のメディアは、米ドル/円の変動を日銀の金融政策など「日本要因」で説明する傾向が強い印象があります。ただこれまで見てきたように、最近にかけての米ドル/円は日米長期金利差と高い相関関係が続き、その長期金利差には「米長期金利の影響」が圧倒的に大きかったというのが実際のところでしょう。

 

その意味では、米ドル/円の行方を考える上では、米景気の見極めが最重要テーマとなります。

 

その米景気について、今週も以下のように多くの経済指標発表が予定されています。

 

<16日>

1月NY連銀製造業景気指数……前回-14.5%、予想-3%

 

<17日>

12月小売売上高総合……前回0.3%、予想0.4%

同コア……前回0.2%、予想0.2%

 

<18日>

1月フィラデルフィア連銀景況指数=前回-10.5%、予想-6%

 

これらの結果から、米景気減速の程度を確認しながら、「米金利上昇=米ドル高・円安」がまだ続くのか、「米金利低下=米ドル安・円高」再開に向かうかを見極めることになりそうです。

 

以上を踏まえ、今週の米ドル/円は142~147円のレンジで予想したいと思います。

 

 

吉田 恒

マネックス証券

チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長

 

※本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は筆者の個人的な見解を示したものであり、筆者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、筆者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

 

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