銀行からの資金調達、決算書だけでは不十分!?…融資の成功率を高める「+α」の提出物【元メガバンク支店長が伝授】

銀行からの資金調達、決算書だけでは不十分!?…融資の成功率を高める「+α」の提出物【元メガバンク支店長が伝授】
(※写真はイメージです/PIXTA)

会社経営を軌道に乗せるために必要不可欠な融資。この融資を確実に手に入れるためには、「決算書」のほかにもう1つ準備しておきたい書類があると、中小企業診断士で1級FP技能士の川居宗則氏はいいます。それはいったいなんなのか、詳しくみていきましょう。

「事業計画書」を提出すると資金調達の成功率が上がる

決算書にプラスして「事業計画書」を持参すると効果的です。

 

事業計画書とは今後の事業をどのように運営していくのか、目標を示してそれを達成するための具体的なアクションを掲げた計画書のことです。いわば社長の頭のなかにある事業イメージをアウトプットしたものです。

 

社長のビジョンを明文化し社内で共有することで、社員たちが同じ目標に向かって一致団結できるメリットがあります。

 

また、銀行や投資家に提示することで「どのような事業をなんのために進めようとしているのか」「この事業によって何ができるか」をアピールするのに役立ちます。

 

事業の内容や目的は口頭で説明することもできますが時間がかかりますし、必要なことが伝わり切らないこともあります。融資担当者が知りたい内容を的確にまとめた事業計画書を提出できれば心証も良く、審査期間を短縮したり融資成功率を高めたりできるのです。

 

事業計画書は普通、銀行側が求めない限り自主的に提出することはありません。そもそも事業計画書を作成していない会社のほうが中小企業・小規模事業者では多いのです。また本来は3年計画や5年計画をつくっておくべきものですが、1年分しか作っていないケースもよくあります。

 

事業計画を立てていない、単年しか作っていないという場合、どうしても事業が行き当たりばったりになったり、目標や行動が分からないので社員が自己判断でバラバラに動いてしまったりしがちです。

 

今までは事業計画書がなくても日々の業務を積み重ねていくことでなんとかなっていた会社が多いのだろうと思います。世の中の景気が良かった時代はそれでも成長してこられました。

 

しかし、これからはそういう時代ではないので、戦略や計画がない会社については銀行は用心して審査が厳しくなります。

 

 

川居 宗則

中小企業診断士

1級ファイナンシャル・プランニング技能士

 

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※本連載は、川居宗則氏の著書『元メガバンク支店長だから知っている 銀行融資の引き出し方』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

元メガバンク支店長だから知っている銀行融資の引き出し方

元メガバンク支店長だから知っている銀行融資の引き出し方

川居 宗則

幻冬舎メディアコンサルティング

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