フィリピン「失業率」18年ぶりの低水準の理由…さらなる「労働市場活性化」の条件は?

12月18日週「最新・フィリピン」ニュース

フィリピン「失業率」18年ぶりの低水準の理由…さらなる「労働市場活性化」の条件は?
写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏が、フィリピンの現況を解説するフィリピンレポート。今週は、対照的な結果がでた失業率と貿易収支についてみていきます。

フィリピン最新貿易動向:10月貿易収支、3ヵ月ぶりの赤字

フィリピンの貿易収支は、10月に3ヵ月ぶりに37億ドルの赤字となり、輸出が世界的な需要の停滞に伴い2桁の減少を記録しました。

 

フィリピン統計局(PSA)の予備データによれば、輸出の額は17.5%減の63.6億ドルとなり、これは9月の6.3%の減少と1年前の20.1%の増加からの逆転です。輸出の減少は4月の20.2%減以来の最も急激なものでした。

 

輸入の額は10月に4.4%減の105.4億ドルとなったものの、減少幅は9月の14.1%の減少よりも緩やかでした。輸入が9ヵ月間連続で減少しましたが、3月の1.2%減以来、減少幅は緩やかでした。

 

これにより、10月の貿易収支は37億ドルの赤字となり、2015年5月以来、8年以上にわたり赤字が続いています。また年初から10月までの10か月間で、輸出は7.8%減の609.1億ドル、輸入は9.6%減の1,049.7億ドルとなっています。開発予算調整委員会は、今年の輸出と輸入の成長率をそれぞれ1%と2%と予測しています。

 

PSAのデータによれば、電子部品などの製造業が国の総輸出の81.5%を占め、10月に21.1%減の51.9億ドルとなりました。エレクトロニクスの輸出の急激な減少が全体の輸出に影響を与えた格好です。輸出の急激な減少は、世界的な需要の減少によるもので、継続しそうです。

 

電子部品は10月に総輸出の56.9%を占めていましたが、1年前の51億ドルから28.9%減の36.2億ドルとなりました。輸出の減少は、アメリカ、中国、および他の主要な取引先での経済減速のリスクを反映しています。

 

輸入については、原材料および中間財が7.5%減の38.2億ドル、資本財の輸入は4.6%減の28.6億ドル、一方で消費財の輸入は4.8%増の20.2億ドルとなりました。主要な輸入品別には、電子製品の輸入(総輸入のほぼ5分の1を占める)が10月に21%減の21.9億ドル、鉱物燃料、潤滑油、および関連物資の輸入が5.3%減の17.9億ドルとなりました。

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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