【WEBセミナー 開催】
数ヵ月待ちが当たり前?
社会問題化する「初診待機問題」を解決する
「発達支援教室」×「児童精神科クリニック」
【関連記事】
発達障害の子をもつ親「私の愛情、ちゃんと届いてますか?」に発達支援のプロがアドバイス
「認知行動療法」で注目される4つの側面とは
ものごとの捉え方のことを「認知」といいます。認知は同じできごとがあっても人によって変わり、この認知に偏りがあると何でもないことでも大きなストレスに感じることがあります。
認知行動療法は、ものの見方や受け取り方に働きかけ、気持ちや行動をコントロールするための精神療法です。人はストレスを受けるとネガティブな気持ちになり問題解決が難しくなります。そこで、セラピストとの面談や紙に書き出すことなどで自分の考え方の偏りを冷静に振り返り、適応的な思考に変えていく方法があります。
発達障害(特に自閉症スペクトラム)の子どもは不安障害を併発しているケースが少なくありません。そこで、行動の根本にある思考部分にアプローチし、子ども自身がストレスに対応できるような支援が必要です。
認知行動療法では、ストレスを感じた具体的な出来事を取り上げて、その出来事が起きた時に「頭の中に浮かぶ考え(認知)」、「感じる気持ち(感情)」、「体の反応(身体)」、「振る舞い(行動)」、という4つの側面に注目します。そこから自分のストレス反応のパターンに気づき、さらなる悪循環に陥らないように調整していくことを目指します。
そして、ストレスに対してどのように考えたり行動したりすればいいのか、また落ち着ける方法は何かを知っておくことで、生きづらさやストレスを軽くしていくことができます。
感覚統合とは?
感覚統合とは、私たちが日常生活で感じるさまざまな刺激や感覚情報をうまく処理し、統合する能力のことを言います。
私たちは五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)を通じて外界からの刺激を感じ取り、脳内でそれらの情報を統合して意味を理解します。感覚統合がスムーズにいっていると、身の回りの状況把握や他の人とのコミュニケーションを円滑におこなうことができます。たとえば、授業中に先生の話を聞きながらノートを取り、同時に周囲の騒音や友達の声も聞き分けることができるのは、感覚統合のおかげです。
感覚統合の困難を抱えていると、感覚情報を効果的に処理・統合することができず、感覚情報が過剰もしくは不適切に脳に伝わってしまいます。たとえば、騒がしい場所で集中力が低下してしまったり、光や音に対して敏感に反応してしまうなどです。触れられることに対して嫌悪感や不快感を抱くこともあります。
感覚統合の困難がある場合、日常生活や学校生活に支障をきたすことがあります。ですが、適切なサポートを受けることで、感覚統合の能力を向上させることが可能です。
筆者が発達障害の子を支援するときには、見る・聞く・触る・動かすを意識しながら、楽しく感覚遊びや運動の課題をおこなうことで、感覚を適切に使う体験を重ねていきます。
① お子様が楽しいと思える活動を、
② お子様自身が自ら能動的に取り組み、
③ うまくいったと実感できること
この3つが揃っていると、感覚統合の機能が最も発達するからです。
感覚統合は、日々の活動や遊びの中でも楽しく高めることができます。キャッチボールをする、積み木を高く積み重ねるなど、身近なおもちゃや遊具でも感覚統合を促進するような遊びにつながります。お子さまが楽しいと思える課題を用意し、楽しく感覚統合機能の発達を促していきましょう。
【WEBセミナー 開催】
数ヵ月待ちが当たり前?
社会問題化する「初診待機問題」を解決する
「発達支援教室」×「児童精神科クリニック」