話が長すぎる相手にうまく対応したいとき
話が長い相手とやりとりをしなくてはいけないときには、あらかじめ終わりの時間を伝えておくこともひとつの手です。
たとえば、相談事を持ちかけられたら、「用事があるので〇時〇分まででもいいかな?」と最初に予告しましょう。時間を具体的に明確にしておくと、「そろそろ」と切り上げる言葉も言いやすいものです。相手によっては、自分から「〇時まででしたよね」と言ってくれることもあるのでとても有効です。
打ち切りたい話は「〇〇ということで」のあと、お礼で締める
打ち合わせや相談で、いつまでも話が終わらないことはありませんか? こんなとき、どう言って話を区切ればいいか、タイミングをはかるのが難しいものです。
わたしがおすすめしているのは、「〇〇ということですね。今日はありがとうございました」と言葉を投げかけることです。こう言えば、相手に失礼もなく、話を区切ることができます。それでも、また話し始めてしまう人がいる場合、
「いろいろと話が尽きないですよね。あっ、申し訳ないのですがそろそろ時間ですので、このあたりで」
「次の約束がある方もいるので、時間を区切りましょう」
と伝えるのもいいでしょう。
異業種交流会などで、名刺交換後に長々と自分のことを話し始める人の場合、「お話しできてよかったです。ありがとうございました」と言い、名刺入れにしまう動作で切り上げるのも効果的です。
切り上げるときのワンフレーズを持っておくと、次の予定があって時間が気になるという場面で役立ちますよ。
何を言っているかわからない専門的な話をする人への対処法
相手の理解度などを気にせずに、一方的に専門的な話をしてしまう人がいます。専門的な話の場合、調べないときちんと理解できないことや、単語が聞き取りづらいこともあるものです。
専門用語を使う人のなかには、自分が使っている用語を相手が理解できないと気づかずに言っている人もいれば、マウントをとるかのように横文字や専門的な用語をちりばめて、わざと使う人、とても難しい言葉を使うことで自分の権威性が高まると思い込んでいる人もいます。
たとえば、4人チームのうち、3人が専門的な言語を話すと、ひとりだけ取り残されたまま話が進んでいます。
以前、「そのようなときに、どうすればいいのでしょうか」と相談を受けたことがありました。わたしも研修先で、その業界の専門的な用語を耳にすることがあります。何を言っているのかわからなくなったときは、
「申し訳ありません。わたしは業界の専門用語に詳しくありません。恐れ入りますが、確認しながら聴いていいですか?」
と言って、わからないことを正直に質問するようにしています。人によっては、「そうでした。ごめんなさい」と、とても丁寧にわかりやすく、補足説明しながら話してくれる人もいます。質問することに対して、「恥ずかしい」「相手に面倒をかける」と思っている人もいますが、決してそんなことはありません。素直にわからないことを開示しながら聴くのも、相手の話を正確に理解するためには大切なことです。
仕事をスムーズに進めるには、わからないことをそのままにしないで質問できることも重要なスキルなのです。
素直に聴いて教えてもらったら…その後が肝心
専門用語を使って相手よりも優位に立ちたい、マウンティングしたいのかな、と思う相手には、自尊心が満たされたら満足するので、
「〇〇さん、本当にわたしの不勉強でごめんなさい。はじめて耳にする用語も多いので、恐れ入りますが、わたしにも理解できるように教えてもらえませんか?」
と言いながら聴くといいでしょう。
・「これを理解できないと困る」ということ
・このあとのやりとりに行き違いが起こりそうだと思うこと
などは、その場で素直に聴くのが一番です。そして、教わったら最後に「教えてくださってありがとうございます。理解が進みました」とお礼を伝えると、その後のコミュニケーションも円滑に進みますよ。
アドット・コミュニケーション株式会社代表取締役
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事
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