相手の感情に振り回されないための「聴くスタンス」
良好な人間関係を築くには、相手の感情に巻き込まれないことも必要です。相手の怒りを制することもなく、抑えようとすることもなく、巻き込まれないようにするというスタンスが一番理想的です。
たとえば、「ちょっと聴いてくださいよ。こんなことがあって、本当に腹が立つんですけど」と言われたら、わたしは「腹が立ったって、何があったの?」と、最初に聴くようにしています。そうすると相手が事情を話してくれるので、「わかった。どんな状況で、どうしてそうなってしまったのかをちゃんと聴いていい?」と、こちらもさらに聴く姿勢を見せます。
そして、相手が話すたびに 「こんなことがあったのね」 とこちらがポイントを復唱していくと、相手も自分の話を少し整理し始めるので、話が間延びしなくなります。
まずは相手の話に振り回されないことを意識しましょう。
アンガーマネジメントの手法のひとつ「コーピングマントラ」もおすすめ
相手の感情に巻き込まれないポイントは、一緒に感情的にならないことです。
アンガーマネジメントの手法のひとつである、コーピングマントラもおすすめです。これは、自分の心が落ち着く言葉(フレーズ)をイラッとしたときに思い浮かべるというものです。先ほどのようなシーンでは、わたしは「怒っているのはこの人の感情で、わたしの感情ではない」と自分に言い聞かせるようにしています。
「そんなに怒ることもないのでは?」と、相手の感情を否定すると、相手は「何もわかってないんだから!」と、怒り出すか、拗ねてしまう人もいます。
「それは腹が立って当然!」と、相手の感情に同調したり、一緒に怒りはじめたりすることなく、話を進めましょう。
心がけたいのは“相手の気持ちを未来へ向けさせる”こと
相手に最善策を考えてもらう
アドット・コミュニケーション株式会社代表取締役
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会理事
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