〈配慮ある質問〉の真実…「あなたはどんな性格?」より「自分を家電製品に例えると?」のほうが、優れた質問だといえるワケ【カウンセラーが解説】

〈配慮ある質問〉の真実…「あなたはどんな性格?」より「自分を家電製品に例えると?」のほうが、優れた質問だといえるワケ【カウンセラーが解説】
(画像はイメージです/PIXTA)

コミュニケーションするなかで欠かせない「質問」ですが、あまにも漠然とした質問や、細かい内容を聞き取る必要のある質問では、逆に相手のほうが気を遣い、疲れてしまいます。相手が答えやすく、理解が深まる質問とは、一体どのようなものなのでしょうか。※本連載は桐生稔氏の著書『質問の一流、二流、三流』(明日香出版社)より一部を抜粋・再編集したものです。

わかりにくい質問は、答える側にとっても非常に苦痛

三流は、質問の内容が伝わらず、

二流は、丁寧に質問して、

一流は、どのように質問する?

 

何の質問をされているかよくわからない……。

 

これは質問される側にとって非常に苦痛です。「どういう意味ですか?」と質問を質問で返さないといけません。

 

質問内容を丁寧に説明してもらえるのもありがたいですが、ずっと聞き耳を立てて聞いていないといけないので、これも質問される側の疲労を溜めます。

 

できればパッとイメージできる質問をしてほしいところ。

 

そんなときに威力を発揮するのが、「例え話」を使った質問です。

 

例えを交えて質問すると、一瞬でイメージができて、相手は答えやすくなります。

 

面接を例にしてみましょう。

 

急に「あなたはどんな性格ですか?」と質問されても答えにくいと思います。

 

当社のクライアントにも面白い質問をする企業があり、面接で「自分を家電製品に例えると?」と質問するそうです。

 

面接者からは、

 

「ソファーです。家族全員を包み込みます」

 

「エアコンです。その場が快適に過ごせるように調整します」

 

「冷蔵庫です。寒いギャグでその場を凍らせます(笑)」

 

など、いろいろな回答があり、その人の性格やキャラが見えてきて面白いそうです。

 

◆「たとえば」という枕詞を使って、何かに例えて質問してみよう

以前、動物タイプ診断が流行りましたが、これも「自分を動物に例えると?」という例え話を使った質問です。

 

ライオンはリーダー、イヌはムードメーカー、クジャクは芸術家タイプ。

 

カラーセラピーも流行りました。「自分を色に例えると?」という質問で、赤は情熱的、青は爽やか、紫は神秘的、白は純粋。

 

質問内容を一発でイメージしてもらうなら、長々説明するよりも、何かに例えて質問する方が、質問の内容が高速で伝わります。

 

お店のコンセプトをヒアリングするときも、

 

「たとえば、ファミレスみたいにたくさんメニューを取り揃えている感じですか? それよりこだわりの一品を出すような老舗的な感じですか?」

 

と、例えて質問する方が相手は答えやすくなります。

 

相手が答えづらそうなときこそ、「たとえば」という枕詞を使って、何かに例えて質問してみてください。

 

「A≒B」という公式で、Aという質問に似ているBを当てていきます。

 

質問に答えてもらう相手を配慮する。これは質問の腕を上げる大前提です。

 

相手が答えやすい質問を開発していくことが、あなたの質問力を向上させる起爆剤になります。

 

【Road to Executive】

 

一流は、例え話で質問する

 

★質問内容と似ているものをぶつけてイメージしやすくする

 

 

桐生 稔
株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役
日本能力開発推進協会メンタル心理カウンセラー
日本能力開発推進協会上級心理カウンセラー
一般社団法人日本声診断協会音声心理士

 

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※本連載は桐生稔氏の著書『質問の一流、二流、三流』(明日香出版社)より一部を抜粋・再編集したものです。

質問の一流、二流、三流

質問の一流、二流、三流

桐生 稔

明日香出版

いま、一流のコンサルタント、コーチ、カウンセラー、会社のマネジメント層やスポーツチームの監督にいたるまでが、徹底的に質問スキルを学んでいます。 一流は、相手の心に響く「言葉」より、相手の心の琴線に触れる「質問」…

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