1日で会社の印象が決まる…入社初日の「オリエンテーション」で新入社員の早期離職を防ぐ方法【経営コンサルが解説】

1日で会社の印象が決まる…入社初日の「オリエンテーション」で新入社員の早期離職を防ぐ方法【経営コンサルが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

新入社員が初めて会社の内部に触れることになる「オリエンテーション」。入社初日のオリエンテーションを成功させることで、新入社員の早期離職を防ぐことにつながると、仕組み経営株式会社の取締役・清水直樹氏はいいます。本記事では、新入社員に「この会社で長く働きたい」と思わせるオリエンテーションのノウハウを詳しく解説します。

4. バディ制度やメンター制度を活用する

バディ制度とは、同僚のなかから1人、新入社員に職場での仲間を任命する制度です。バディは仕事仲間なので、仕事上の関係は基本ありません。新入社員にバディを付けることで、歓迎されていると感じてもらい、会社の仲間に加わるという決断を肯定してもらうことができます。バディ制度は通常、3ヵ月から6ヵ月間行われます。

 

一方、メンターは仕事上のサポートをしてくれる存在です。同じ部署の先輩社員や違う部署の管理職などがメンターになります。メンター制度も同じく3ヵ月から6ヵ月間行われます。

 

研究によると、バディ制度によって、新入社員の幸福度、モチベーション、生産性、定着率を向上させると言われています。さらに、メンターのいる社員は、同じ会社に留まる確率が2倍になるとされています。バディ制度、メンター制度ともに新入社員サポートに有効な方法ですが、注意点としては、名目だけの制度にさせないことです。

 

バディやメンターを指名したものの、指名された本人がなにもサポートをしないのであれば、逆効果です。バディとしてなにをするか、メンターとしてなにをするかを明確にしたうえで制度の導入を行いましょう。

 

オリエンテーションでは、バディやメンターとの顔合わせや今後のプランを案内するようにします。

 

5. 自己紹介の機会を設ける

新入社員が自己紹介できる機会を設けましょう。これにより、既存社員と新入社員のつながりを創ることができます。

 

ただし、いきなり自己紹介してください、と言われても躊躇する人もいます。オリエンテーションで自己紹介をしてもらう場合には、事前にその旨を伝え、話す内容をまとめておいてもらうようにしましょう。人前で話す経験が少ない新卒社員ならなおさらです。

 

会社のなかで活躍するには、自己表現やプレゼンテーションの能力も必要です。そのため、オリエンテーションでの自己紹介をトレーニングの機会として活用する会社もあります。

 

6.給与/福利厚生の説明

人は必ずしもお金のためだけに働くわけではありませんが、給与は社員と会社の関係性に大きな影響を持ちます。給与制度をはじめとする人事の仕組みについてはしっかり理解してもらうようにしましょう。

 

会社に福利厚生がある場合、それを完全に理解してもらうよう説明する機会を設けましょう。これらの説明に時間がかかる場合には、オリエンテーションと別日に設定します。

 

給与の仕組みや福利厚生は必ずしも社員の動機づけやエンゲージメントにつながるわけではありません。しかし、正式に説明されていなかったとなれば、働く動機は下がり、エンゲージメントも下がるでしょう。

 

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