「株や投信はリスクが大きい」と考える人は多いが…
なぜ、投資に踏み出せないのでしょうか。それは、株式や投信はリスクが大きいと考えている人が多いからです。反対に現金・預貯金は安心だという意識は強くなっています。
インターネット調査会社のマイボイスコムのアンケートによると、株式投資をしない理由として最も多かったのは、「常にリスクが付きまとう」で52.3%でした。
たしかに株式や投信は価格が大きく変動するというリスクがあります。投資の世界はプロがしのぎを削って利益を狙っていますから、中途半端な知識で参加しても、カモにされてしまうだけです。
インフレになれば、現金の価値は大きく目減りする
では、預貯金が安心かというと、それも疑問符を付けざるを得ません。ご存じの通り、国内でも過去に数多くの銀行が破綻しています。もちろん、銀行が破綻しても、預金保険制度によって1000万円とその利息は保護されます。しかし、その制度が今後もずっと続くかどうかはわかりませんし、この低金利では、銀行に預けておいても資産を増やすことはできません。
預貯金が心配だからという理由でタンス預金をしている人もいます。現金のまま、家に保管をしているわけです。この場合、盗難リスクがあるのはもちろんですが、そもそも「現金には価値などない」ということを認識しておく必要があります。
紙幣は紙にすぎません。その紙幣を商品と交換できるのは、信用が成り立っているからです。信用が崩れれば紙幣の価値はゼロになる可能性があります。それは極端としても、インフレになれば、現金の価値が大きく目減りするのは、避けようがありません。