「とにかく働きたくなかった」江戸川乱歩…サラリーマン時代に編み出した“まさかのサボり術”【偉人研究家が解説】

「とにかく働きたくなかった」江戸川乱歩…サラリーマン時代に編み出した“まさかのサボり術”【偉人研究家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

名探偵・明智小五郎が活躍する「少年探偵団」シリーズで人気を得た江戸川乱歩。29歳で小説家デビューする前の彼は「とにかく逃げまくっていた」と、『逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)の著者で偉人研究家の真山知幸氏はいいます。乱歩が業界紙の編集者として働いていたとき、仕事をサボるために考えた“まさかの作戦”とは……文豪の“逃げエピソード”をみていきましょう。

学校も職場も地獄…“独りぼっちの時間”が必要だった江戸川乱歩

出所:真山知幸氏著『逃げまくった文豪たち嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)
江戸川乱歩 出所:真山知幸氏著『逃げまくった文豪たち嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)

 

<略歴>1894年~1965年。三重県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、職を転々とするが『二銭銅貨』でデビューして作家に。名探偵・明智小五郎が活躍する「少年探偵団」シリーズで人気を得た。日本推理作家協会の設立者で初代理事長。横溝正史、山田風太郎、筒井康隆など新人の育成にも貢献した。

 

逃げたいときは、逃げてもいいんだよ――。

 

そんなフレーズをよく耳にする。優しい言葉ではあるが、江戸川乱歩ならば、こうぼやきたくなることだろう。「むしろ、逃げたいときしかないんだけど……」

 

物心ついた頃から寡黙だった乱歩は、小学校生活になじむことができなかった。休み時間になっても、グラウンドを駆け回るクラスメイトを眺めながら、校庭の隅っこの桜の木の下でポツンとひとり立っているだけ。そのうえ極度な運動嫌いだったことが、乱歩をより消極的にさせた。

 

「スポーツはむろんやらず、鉄棒もだめ、木馬も飛べないという弱虫で、体操の時間が一番きらい。なかでも器械体操と駆け足にはおぞけをふるった」と、のちに乱歩は回想している。

 

小学校高学年のときにイジメっ子が現れると、乱歩は格好のターゲットに。中学でもイジメに遭い、乱歩は「学校は地獄だった」と言っている。仮病を使いながら、1年の半分は欠席して、なんとか学校生活を切り抜けている。

 

そんな乱歩は大学卒業後、同郷の川崎克代議士の紹介で、大阪の貿易商社に住み込みで働きはじめた。大嫌いな学校生活からは抜け出したものの、社会人生活もまた、乱歩にとっては過酷だった。

 

特に住み込みというのがよくなかった。寝ても覚めても職場の人と顔を合わせなければならないことが、乱歩には我慢できなかったのだ。

 

「私には少年時代から思索癖というようなものがあって、独りぼっちでボンヤリと考えている時間が必要だった。食事や眠りと同じように必要だった」

 

乱歩はその職場からわずか1年で脱走。伊豆半島を放浪している。

 

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    ※本連載は、真山知幸氏の著書『逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

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