「とにかく働きたくなかった」江戸川乱歩…サラリーマン時代に編み出した“まさかのサボり術”【偉人研究家が解説】

「とにかく働きたくなかった」江戸川乱歩…サラリーマン時代に編み出した“まさかのサボり術”【偉人研究家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

名探偵・明智小五郎が活躍する「少年探偵団」シリーズで人気を得た江戸川乱歩。29歳で小説家デビューする前の彼は「とにかく逃げまくっていた」と、『逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)の著者で偉人研究家の真山知幸氏はいいます。乱歩が業界紙の編集者として働いていたとき、仕事をサボるために考えた“まさかの作戦”とは……文豪の“逃げエピソード”をみていきましょう。

ついに「天職」をみつけた乱歩だが…やっぱり逃げる

3、4ヵ月の失業期間中、家族ごと大阪の父のところに身を寄せた乱歩。あまりに暇で、書きはじめたのが探偵小説だったという。

 

ところが、このわずか2週間で書き上げた小説『二銭銅貨』が乱歩の運命を変える。

 

雑誌に投稿したところ、すぐに掲載が決定。29歳で乱歩は、小説家として新たなスタートを切ることになった。

 

性に合ったのだろう。これまでと違い、小説家の仕事だけは続けることができた。

 

「小説家になって、やっと朝起きなくてもよくなり、毎日きまりきった勤めをしなくてすむことになったので、やっと助かったのである」

 

それでも乱歩は、たびたび休筆宣言をして何も書かない期間を作った。休筆期間を合計すると、なんと17年間にも及んでいる。

 

読者としても書き手としても、「現実逃避の文学を愛した」と述懐する乱歩。架空幻想のリアルを追求し、たとえ好きなことでも「がんばらない」を貫いたのである。

 

出所:
この逃亡がすごい! 出所:真山知幸氏著『逃げまくった文豪たち嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)

 

出所:真山知幸氏著『逃げまくった文豪たち嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)
そんな乱歩の名言 出所:真山知幸氏著『逃げまくった文豪たち嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)

 

 

真山 知幸

著述家、偉人研究家

 

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※本連載は、真山知幸氏の著書『逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ

逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ

真山 知幸

実務教育出版

あの偉大な文豪も、逃げまくっていた!? 知れば知るほど勇気をもらえる文豪の逃げエピソード集! 誰もが知る文豪たちも、実は仕事や勉強、家族や借金取りから逃げた「逃げエピソード」を持っている。厳しすぎる学校から逃亡…

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