「Z世代の若手営業」には“気合と根性!”が通用しない…どんな社員でも苦労なく「できるセールスマン」に育てる方法【経営コンサルが解説】

「Z世代の若手営業」には“気合と根性!”が通用しない…どんな社員でも苦労なく「できるセールスマン」に育てる方法【経営コンサルが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

昔から気合と根性に頼りがちだった日本企業の営業。Z世代などの若手営業にはこうした精神論が通用しなくなってきています。こうしたなか、企業は、営業の属人性を排除し、誰が行っても同じ成果を出せる方法を構築する必要があるでしょう。本記事では、営業を仕組み化する方法について、仕組み経営株式会社の取締役・清水直樹氏が解説します。

営業の仕組み化に失敗する原因

昔から日本の営業は気合と根性に頼りすぎだ、という批判が展開されてきました。そこで、営業を仕組み化(型化、標準化等ともいわれる)しようという試みが多くの会社でなされてきましたが、失敗している会社が多いのも事実です。営業の仕組み化に失敗する主な要因は以下のようなものです。

 

営業担当者からの反発

そもそも営業担当者はルールや規則に縛られるのが嫌いな人が多い傾向にあります。自分の好きなやり方/働き方でやりたい、という人も。

 

外周りでトップパフォーマーを見える化できない

営業の仕組み化でよくいわれるのが、トップパフォーマーの行動を分析して、ほかの人も同じように行動できるようにする、というものです。これはコンピテンシー分析と呼ばれるものであり、営業以外の仕事でもよく使われる手法です。

 

ただ、営業の場合、コロナを機にインサイドセールスが増えてはいますが、基本営業は外を出歩いています。そのため、トップパフォーマーたちがどんな考えで、どう行動しているのかが非常に見えにくいという事実があります。そのため、トップパフォーマーの行動を分析して、横展開するのが難しいのです。

 

なにをどこまで仕組み化すればいいのかわからない

営業を仕組み化する際、どこまでを仕組み化(マニュアル化)するのか判断が付かず、試みが中途半端で終わるケースがあります。たとえば、トークスクリプトまで文書化して徹底させることも考えられれば、そこまでやると反発が起こるので、大雑把な営業プロセスだけ共有することも考えられます。

 

どこまで仕組み化するかは、扱っている商材や、営業部門に任せる仕事内容によって変わるでしょう。たとえば、扱っている商品が比較的単純なものであれば、トークスクリプトまで用意してあげればみんな同じように売れるかもしれません。

 

しかし、顧客ごとにカスタマイズが必要な商品を販売している場合、トークスクリプトのパターンが膨大になり、とてもそこまで用意するのは無理、ということもあります。

 

ツールを入れても業務を変えない

最近は営業もDXが叫ばれ、SFAやCRMに代表される様々営業支援ツールが登場しています。営業の仕組み化にもツールはほぼ必須といえますが、ツールを入れて逆に生産性が落ちないように気を付けないといけません。

 

数十年前、企業に業務ソフトウェアを導入する流れが進み始めたとき、欧米各国は成功したのに、日本ではことごとく失敗した時代がありました。

 

もともとソフトウェアは、このとおりにやれば業務が効率化され、生産性が上がる、という主旨で創られていたのですが、日本企業は、そのソフトウェアに業務を合わせるのではなく、業務にソフトウェアを合わせようとしたのです。

 

そのため、ソフトウェアの導入コストのみが嵩んでいった、というわけです。営業のツールを導入する場合にも、同じ轍を踏まないようにしないといけません。

 

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